インターネットやSNSが生活の一部となった現代において、多くの企業はデータを活用したマーケティングを重視するようになりました。
その中でもLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)は、顧客ひとり一人に寄り添ったOne to oneマーケティングにおいて重要な指標として注目が高まっています。
自社でも、ぜひこの指標を活用したいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、この記事は以下の点について解説しています。
- ・LTVとは?
- ・LTVの高め方
- ・サブスクリプションにおけるLTV向上とは?
- ・LTV向上に有効なMAツール
LTVを活用して、顧客との長期的で友好的な関係の構築を目指しましょう。
目次
LTV(Life Time Value)とは
LTVとは、Life Time Valueの略で、日本語にすると「顧客生涯価値」と訳せます。これは、「1顧客が自社の商品・サービスを購入した金額はどのくらいか?」を表す指標のことです。
この場合の金額とは、初回一回のやり取りで発生した売り上げのみを指すのではありません。その後にリピートした金額も合わせて、顧客一人当たりが生み出した利益の総額を指すのです。
かつて経済が成長市場であった時代には、企業は新規顧客の獲得を目指してより魅力的な商品を開発していました。この時代において有効なマーケティングとは、いかに商品の魅力を顧客に伝えるかという点に終始していたのです。
しかし、経済が成熟した現代においては人口減少も後押しし、以前のように新規顧客を獲得することが難しくなってきています。
そのため、新規顧客獲得に加えて顧客のストア・ロイヤルティ※1)を高め、一人当たりの利用期間や利用金額を伸ばして行くことに注力する必要が出てきたのです。
※1)ストア・ロイヤルティとは、ブランドや企業、店舗に対して顧客が持っている信頼度や愛着の指標のことです。
なぜLTVが注目されるのか
ではなぜ今、LTVが注目されるようになってきたのでしょうか?
それには、以下の3つの理由が挙げられます。
- ・顧客ニーズが変化した
- ・大量のデータの収集・分析が可能になった
- ・サブスクリプションビジネスが台頭してきた
顧客ニーズが変化した
インターネット環境の向上やSNSの普及から顧客のニーズが変化してきたことも、LTVが重要視されるようになった原因と言えます。
従来のマーケティングにおいて、企業は顧客に対し一方的に商品・サービスの情報を提供するスタイルをとっていました。情報を仕入れる方法がテレビやチラシなどに限定されていた時代は、このように企業側が一定の意図を持って選んだ情報を顧客に伝えていくことが、マーケティングにおいて有用とされていたのです。
しかし、ネット社会となった現代では顧客はさまざまなチャネルを通じて、自分で商品やサービスの情報を集めます。それに伴って、顧客のニーズもこれまでのような画一的なものから複雑化してきたのです。
そのため、企業は顧客のニーズに応じたOne to oneマーケティングを行う必要が出てきました。
One to oneマーケティングにおいては、その日その日の売り上げの管理だけではなく、顧客に寄り添った対応や施策でロイヤルティをいかに高めるかが重要となります。
LTVを重視したマーケティングを行うことは、顧客ロイヤルティ向上に繋がることから、その重要性に注目が集まっているのです。
大量のデータの収集・分析が可能になった
インターネット環境の向上は、顧客のニーズだけでなく企業の情報収集の精度も変容させてきました。
今まで企業が行っていた情報収集と言えば、はがきや店頭でのアンケート、お客様の声など、限られた時点における限られた方法によるものだけでした。しかし、現在では企業はあらゆるチャネルを利用して、顧客とコミュニケーションを取ることが可能です。また、口コミサイトや掲示板、SNSを見ることで顧客のリアルな声に接することもできます。
このように、企業は顧客が商品・サービスを購入した時点だけではなく、購入前後も含めた長いスパンでの情報を収集できるようになりました。
さらに、CRM(Customer Relationship Management:顧客情報管理)などのビッグデータを収集・管理・解析するツールも発展してきています。そのため、今まで測れなかったLTVを数値化できるようになりました。
LTVでは、「利益」や「時間」といった定量的な数値から、顧客ロイヤルティがどのような状態にあるのかを目に見える形で捉えることができます。そのため、マーケティングにおける重要な指標として注目されるようになったのです。
サブスクリプションビジネスが台頭してきた
近年、話題を集めているサブスクリプションビジネスが台頭してきたことも、LTVへの注目が高くなる原因と言えます。
サブスクリプションビジネスとは、会員登録をして月額または年額を支払うことで、そのサービスが利用し放題になるというビジネスモデルです。
サブスクリプション制のサービスとしても有名な会員制動画配信サービスである、NetflixやHulu、Amazonプライムなどを利用している方は多いのではないでしょうか。
マイボイスコム株式会社が行った「定額制サービス(サブスクリプション)に関するアンケート調査」によると、直近1年間にサブスクリプションを利用したことがあると答えた人は約26%で、前回調査を上回る結果となりました。特に若年層の利用率が高いことから、今後のさらなる伸長が期待できるビジネスモデルと言えます。
サブスクリプションビジネスでは
- ・顧客の満足度の向上
- ・継続的なサービスの利用
が、マーケティングのカギとなっています。
そのため、長期間の顧客との優良な関係を目指すLTVが非常に重要視されるのです。
LTVの計算方法
さまざまな角度から重要性を説明したLTVですが、具体的に測定するにはどのようにしたらよいのでしょうか。
LTVの計算方法は業種・業態によって少しずつ変わってきましが、LTVが高ければ高いほど顧客のロイヤルティも高いと言えます。
ここでは、最もスタンダードな計算式をご紹介します。LTVは本来であれば顧客ごとに求めて管理することが理想ではあります。しかし、そこまで細かく行うことは実際には難しいので、基本的には概算として計算します。
LTV=購買単価×購入頻度×使用期間
これらが、LTVの基本的な算出方法です。
たとえば、あるECサイトの平均購買単価が5,000円で、購買頻度が年間4回だったとします。さらに、1年間でそのサイトを使わなくなった顧客の割合が20%である場合を考えてみましょう。
使用期間は、サイトを使わなくなった顧客が20%というところから計算し、平均で5年と考えます。
すると、5,000×4回×5年=100,000円がLTVと言えます。
また、以下のような式を使うこともあります。
- ・LTV=利益×使用期間×割引率
- ・LTV=(売上-売上原価)÷購入者数
これらの式の中から、自社で使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
さらに、売上に対するコスト面を考慮した場合はもう少し複雑な式を使います。
厳密に言うと、上記の式には新規顧客獲得や既存の顧客との関係継続にかかる費用は含まれていません。コストを加味してより正確な数値を出すためには、以下のような式を利用することをおすすめします。
「LTV=購入単価×購入頻度×使用期間-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)」
この場合、もしも算出されたLTVがマイナスになってしまうと、ビジネスとして成立していないということになります。それぞれの項目に適切にアプローチして、早急なLTV向上を目指しましょう。具体的な方法などについては下でも詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
さらに正確な数値を算出するために、粗利率などを考慮するのもよいでしょう。
サブスクリプションの場合
サブスクリプションの場合は以下の式でLTVを測定できます。
「LTV=月額(年額)×使用期間」
サブスクリプションビジネスでは、インターネットを介すなどして顧客データを取りやすいので、LTVも他のビジネスモデルよりも正確に算出しやすいと言えます。
たとえば、使用期間は解約率から導き出すことができます。
顧客との関係性の強さを測るのにも、LTVは有用な指標となります。
健全なLTVとCACの割合とは?
サブスクリプションビジネスでは、LTVと合わせてCAC(Customer Acquisition Cost)という指標が使われます。
CACとは、「一人の顧客を獲得するのに必要なコスト」のことです。
一般的には、「LTV/CAC>3x」となる状態が理想とされています。これは、LTVがCACの3倍以上あるとよいということです。
LTVを高める観点
では、LTVを高めるためにはどのようにしたら良いのでしょうか。
ここではまず、LTV向上のための考え方を5つ紹介します。
- ・平均購買単価を上げる
- ・購入頻度を上げる
- ・使用期間を伸ばす
- ・コストを下げる
- ・顧客ロイヤルティを高める
それでは、ひとつずつ説明していきます。
平均購買単価を上げる
顧客一人当たりの平均購買単価を上げれば、LTVは向上します。
しかし、むやみに商品の値上げに踏み切ることは、顧客離れや使用期間の短縮に繋がる場合もあります。長期的には、LTVを下げてしまうことになりかねません。
平均購買単価を上げる施策を打つ際には、新たな付加価値の提供など、自社のファンである既存顧客が納得するような工夫が必要なのです。
購入頻度を上げる
購入頻度を上げることも、LTV向上に繋がります。特に、新規顧客の獲得や商品の値上げが難しいときには、改善を検討しましょう。
購入頻度を上げるためには、既存顧客へのフォローが欠かせません。
たとえばECサイトで、既存の顧客に追加購入や新商品の購入をおすすめするDMや広告が配信されているのを、見かけたことがある方も多いでしょう。
もちろん、あまりにしつこいコンタクトは顧客の負担になり、逆に頻度を落としたり顧客離れの原因にもなってしまいます。適切なタイミングで、細やかなフォローを心がけましょう。
使用期間を伸ばす
顧客離れを防ぎ、使用期間を伸ばすこともLTV向上には重要な観点です。
現在、どの市場においても新規顧客の獲得は難しくなっています。そのため、顧客が離脱し他社に乗り換えてしまうことは、企業にとって大きな損失になるのです。
マーケティング用語に「1:5の法則」というものがあります。これは、新規顧客獲得にかかるコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかるという意味です。新規顧客獲得ばかりに注力することでコストがかさみ、結果としてLTVが下がってしまうことも考えられます。
自社や自社商品の魅力をしっかりと理解してもらうこと、サポート体制を整えることなどで、顧客のファン化を目指しましょう。
コストを下げる
上記3つの観点は「利益を上げる」ことに注目した考え方でしたが、一方で「コストを下げる」ことを考えることも重要です。
既存顧客維持や新規顧客獲得のコストを抑えることは、LTVの向上に繋がります。
一方で、過剰なコスト削減は既存顧客離れにも繋がります。顧客離れは上でも説明した通り、企業にとっては大きな痛手となるため、絶対に避けたいところです
新規顧客獲得のコストを削減する際には、費用対効果を見極めましょう。新規顧客獲得にはさまざまなチャネルで施策を行っていることが多いため、効果の低いものは削減対象とし、効果の上がっているものはコンバージョンの改善を進めていきます。このとき、効果が上がっているものにかかるコストが上がったとしても、結果的に多くの顧客を獲得できるのであれば問題ありません。
顧客ロイヤルティを高める
顧客ロイヤルティを高めることは、利益の向上とコスト削減の両方において有用であると言えます。
ロイヤルティの高い顧客は、企業や商品の魅力を十分に理解してくれている優良顧客です。そのため、新商品やサービスが出た場合には、新規顧客に向けて行うような宣伝活動を行わなくても積極的に購入してくれます。こうした意味で、利益の向上に役立つと言えるのです。
さらに、SNSが普及した現代において、ロイヤルティの高い顧客は自分が満足した商品やサービスについてインターネット上に拡散してくれるのです。また、各ECサイトの口コミ情報として、高評価を残してくれることもあります。
インスタグラムやTwitterなどで、おすすめ商品を紹介している場面を見たことはないでしょうか。こうした口コミ情報は、特にネットショッピングにおいて顧客が購入決定する大きな要因になります。
顧客ロイヤルティを高めることで、企業は自社として広告宣伝にコストを掛けることなく効率の良いマーケティングを行えるのです。
LTVを高める具体的な方法
次に、LTVを高める観点から考えられる具体的な施策について、紹介します。
- ・商品やサービスの単価を上げる
- ・商品の価格帯を複数準備する
- ・リマインドメールを配信する
- ・メールマガジンを配信する
- ・会員特典をつける
- ・売上原価を抑える
これらの施策を行うことで、LTV向上が期待できます。自社での取り組みに活かせそうな項目は、ぜひ参考にしてみてください。
商品やサービスの単価を上げる
企業が提供する商品やサービスの単価を上げることは、平均購買単価の向上のための施策です。
それぞれの消費やサービスが値上がりすれば、1回の購入単価が上がります。そのため、LTVも自然と向上することになるのです。
しかし、値上げを強引に行ってしまうと、既存顧客の離脱を招きかねません。単価を上げるときには、付加価値を新たに加えるなどの既存顧客が納得できるような工夫が必要です。
アップセル、クロスセルによる購入単価の改善もこうした工夫のひとつと言えます。
アップセルとは、顧客が買い替えを検討するときやバージョンアップのタイミングなどに合わせて、より高額な上位商品をおすすめする方法です。丁寧な説明や購入後のフォローで、顧客の納得感を高めましょう。
クロスセルとは、顧客が購入した商品の関連商品をおすすめし、同時に購入してもらう方法です。さまざまな場所で見かけるセット販売の手法も、クロスセルのひとつです。アップセルと同様に、顧客目線に立った納得感のある提案が必要とされます。
商品の価格帯を複数準備する
商品の価格帯を複数準備することも、平均購入単価の向上に繋がります。
マーケティングの世界に、「松竹梅の法則」という法則があります。これは、人が価格帯の高いもの、中くらいのもの、低いものを並べられたとき、中くらいの値段のものを買いがちだということです。
「一番高いものには手が出ないけど、一番安いものを買うのは品質面などが不安…」という心理を、うまく表現した法則といえます。
この法則を利用して、あえて同じような商品を複数の価格帯で準備し、その中ほどの価格帯に最も売りたい商品を置くことで、顧客が手に取りやすいように誘導できます。
こうすると、顧客が最も手に取り購入しやすい価格帯を意図的に調節できるので、平均購買単価の改善が可能になるのです。
リマインドメールを配信する
リマインドメールを配信することで、購入頻度の改善が期待できます。リマインドメールは、顧客が忘れてしまったことを思い起こさせるためのメールです。
たとえばECサイトにおいては、買い物かごに入れられた商品の約6割が決済に至らず放置されてしまいます。放置の理由はさまざまですが、中には購入を考えていたのに忘れてしまっていたり、長期間購入を迷っている場合もあります。
そんなときにリマインドメールを送ると、購入意欲を思い出させたり購入の後押しをすることができ、決済へと導けるのです。
「買い物かごの中にまだ商品が残っています」といったメールを、受け取った経験がある方も多いのではないでしょうか。
このように、適切なタイミングでリマインドメールを送ることで顧客の購入頻度を高めることができるのです。
メールマガジンを配信する
メールマガジンを配信することは、使用期間を伸ばすことや顧客ロイヤルティを高めることに効果的な施策です。
メールマガジンを定期的に送ることで、一度商品を購入した顧客に自社商品やサービスの魅力の理解を深めてもらうことができます。その結果、顧客を自社商品のファンにし、長期間にわたる関係性を築くことが可能になるのです。
メールマガジンの内容は商品やサービスの紹介に終始せず、商品の豆知識や業界動向などのお役立ち情報なども盛り込むと、より価値を伝えることができます。
会員特典をつける
会員特典をつけることは、顧客ロイヤルティの向上に繋がります。
顧客に会員登録してもらうことで、ポイントプログラムの利用や会員ランクに応じたサービスの提供などができるようにするのです。
会員だからこそ受けられる特典は、顧客に特別感や帰属意識を与えられるので、ロイヤルティ向上には有用な施策といえます。
売上原価を抑える
売上原価を抑えることは利益の向上のための施策です。
利益の向上は、平均購入単価の向上とも関係しています。平均購入単価を上げることは、売上を上げることに繋がりますが、売上原価を抑えることは利益率を上げることに繋がります。
たとえば商品開発を行う際、部品のコストをより抑えるために複数のメーカーを比較して受注を決めたり、あえて2社と同時契約を結び、両者を競わせたりします。こうして、原価を抑えた商品やサービスを販売することで、平均購買単価に対する利益率が高くなります。
平均購入単価の向上と売上原価を抑えることを両立することで、効率よく利益を生み出し、LTVの向上に繋げられるのです。
SaaS(サブスクリプション )の場合
では、サブスクリプションの場合はどうでしょうか。
ここでは、サブスクリプションビジネスにおいて実行可能な、LTV向上の観点を3つ紹介します。
- ・Churn Rateを改善する
- ・ARPUを向上させる
- ・CACや既存顧客維持に掛かるコストを見直す
Churn Rateを改善する
Churn Rateとは解約率のことです。Churn Rateを改善することは、サブスクリプションビジネスにおいて大変重要と言えます。
Churn Rateが高いということは、顧客の定着率が低いということです。これは、顧客満足度が低いとも言い換えられます。LTVは、顧客との長期間の友好的な関係を目指しているので、顧客満足度が低いということはLTVも低いと言えるのです。
さらにChurn Rateは、サブスクリプションビジネスの成長性に大きな影響を与えます。なぜなら、Churn Rateが毎月掛け算で更新されていく数値だからです。
たとえば現状で数%の差が、数年間積み重なると大きな差となってくるのです。
このように考えると、特にサブスクリプションビジネスでLTVの向上を目指す場合は、Churn Rateを下げることが大切であると分かります。
ARPUを向上させる
ARPUとは、Average Revenue Per Userの略で、日本語に訳すと「1顧客当たりの平均単価」という意味です。
ARPUを向上させることも、サブスクリプションビジネスでLTVを上げるためには重要な観点となります。
ARPUは、小売業などで使われる1回の購買行動内での顧客単価とは違い、月次や年次に区切って算出されます。
算出するための式は以下の通りです。
「売上÷顧客数」
たとえば、月間売上1,000万円で顧客が2,000人の場合、1,000万÷2,000人=5,000円が月間のARPUということになります。
サブスクリプションビジネスでは、サービスが普及し加入者数が一定のラインに到達すると、それ以上の新規加入者を獲得していくことが難しくなってきます。すると、ARPUの向上がさらに重要となるのです。
CACや既存顧客維持に掛かるコストを見直す
CACや既存顧客維持コストを見直すことも、LTV向上に繋がります。
サブスクリプションビジネスに限ったことではありませんが、特にこのビジネスモデルの場合、多くのチャネルを使って新規顧客の獲得を目指しています。過剰な新規顧客獲得活動をするとコストがかさみ、LTVは下がってしまうのです。
各チャネルごとのCACを把握すれば、どのチャネルにおける新規顧客獲得活動が効果的かが分かるため、投資すべきチャネルの絞り込みにも役立ちます。さらに、絞り込んだチャネルに集中的に広告宣伝を行うことで、効率の良い新規顧客獲得も可能になるのです。
また、既存顧客維持のコスト見直しも必要です。しかし、既存顧客は安定的な平均顧客単価を見込むうえで欠かせない存在のため、コストの見直しをする場合は特に慎重に行いましょう。
LTVを向上させるにはMAの導入が有効
LTVを効率よく向上させるには、MAツールの導入がおすすめです。
これまで説明してきたように、LTVを最大化させるためにはさまざまな施策が必要です。
アップセル、クロスセル、リマインドメールやメルマガなど、必要な施策は多岐に渡ります。そのため、これらすべてを人が行うとなると膨大な時間を要してしまいます。また、大量のデータを扱うため、ミスが起こる可能性も考えられるのです。
MAツールは、リード(見込み客)の管理育成を目的としたツールです。LTV向上にはOne to oneマーケティングが欠かせませんが、MAがあれば顧客一人一人に合ったマーケティングを、自動的に効率よく正確に行うことができます。さらに、蓄積したデータを分析することで、次の施策の精度を上げることも可能なのです。
LTV向上に役立つ機能としては、主に以下の点が挙げられます。
- ・リードの情報管理
- ・行動履歴や購入履歴からリードの分析
- ・メールマガジンの配信
- ・メールマガジンの開封率やコンバージョン率(成約率)などの効果測定
ただし、自動化の設計時点でミスが出た場合、適切なタイミングでのコミュニケーションが取れす顧客に不快な思いをさせてしまう恐れもあります。設計段階では細心の注意が必要です。
LTV向上ならBOTCHAN
LTVは、インターネット社会となった現代における顧客のニーズの変化やマーケティング手法の変化などにより、重要性が高まっている指標です。
効率よくLTVの向上を図るためには、MAツールの利用がおすすめです。
また、より多くの情報を獲得するためには、チャットボットを利用することも有用です。チャットボットとはインターネット上でロボットが自動的に会話を行うプログラムのことです。
チャット形式で顧客に合わせたコミュニケーションを取ることで、顧客の心理的負担を取り除くことが可能なので、獲得できる情報の量や精度の向上が見込めます。
このチャットボットをMAツールと連携させることで、さらに効果の高いLTV施策が可能となるのです。
BOTCHANのチャットボットは、Salesforce PardotやSATORIといったMAツールとの連携が可能です。
LTV向上ならBOTCHAN