定期通販をはじめたい!ビジネスモデルとカート選定のコツを解説

日本では働き方改革や新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による人々のライフスタイルの変化に伴って、これまで以上に企業のECサイトへの依存が強まっています。

これからECサイトの運営を始めることを検討している事業者の中には、「安定した売上で運営したい」、「リピーターを増やしたい」という課題を持っている人もいるでしょう。

そうした課題を解決する手段のひとつが定期通販で、導入すればECサイトの売上アップに大きく貢献するはずです。そこで、この記事では定期通販のビジネスモデルやメリット、カート選定のコツについて解説していきます。

定期通販に適した商材

定期通販とは、特定のカテゴリーや商品に注力し、リピーターに同じ商品を繰り返し購入してもらう販売方法です。

売り上げの増加を狙うというと、様々な商品を幅広く販売する方法をイメージする人もいるでしょう。たしかに、そうした総合通販というビジネスモデルもあり、販売している商品や実施する企業の規模によっては有効な場合もあります。

しかし、総合通販はともすると、顧客に「どのような特徴があるECサイトか分かってもらいにくい」というデメリットがあるのも事実です。

それに対して、定期通販は特定の商品にこだわりを持って販売することで、他社との差別化を図り、多くのリピーターを獲得しやすい点がメリットになります。

特定商品のファンを獲得することで、安定した売り上げが期待できるのは魅力です。

ただし、定期通販と言えども、すべての商材に適しているわけではありません。定期通販に向いているのは、顧客に定期的に購入してもらう必要が生じる「消耗品」です。

例えば化粧品や健康食品などは定期通販に向いています。

定期通販のビジネスモデル

定期通販では「いかに定期的に購入してもらう顧客を獲得するか」が重要です。具体的に顧客を取り込む方法としては、初回に「お試し品を購入してもらう」または「本商品を購入してもらう」の2つがあります。

そこで、それぞれの方法について詳しく解説していきます。

お試し購入から定期購入

定期購入に顧客を誘導するための最初のハードルが、初回購入です。どれだけ良い商品を販売していても、実際に使ってみてもらわないことには、顧客にその良さは伝わりません。

しかし、これまで使っていなかった商品を、いきなり定価で購入するのに抵抗のある人も多いでしょう。そこで、有効になるのが割引や初回無料をうたって販売するお試し購入です。

割引や初回無料キャンペーンを実施することで、新規顧客の価格に対するハードルが下がり、商品を利用してもらいやすくなります。

特に見込み顧客の少ないECサイトの立ち上げ時や新商品の発売時などでは、積極的に活用すると良いでしょう。

ただし、無料サンプルなどの配布は、商品よりも「無料」という言葉に魅力を感じて申し込む人が多く、定期購入につながらないケースも多いです。

また、割引率が高すぎると本商品との価格差が大きくなってしまい、定期購入の際にためらう顧客もいます。そのため、割引する場合は、目安として割引率を10~35%程度の範囲内で実施すると良いでしょう。

通常版の商品購入から定期購入

通常版の商品を最初から売り出すメリットは、「価格に納得して購入する顧客が多いので、商品に満足すれば定期購入につながりやすい」ことが挙げられます。

お試し版のように最初に使った商品と本商品の価格や内容に差異が生じにくいため、繰り返し注文してくれるロイヤルカスタマーになりやすくなる点はメリットです。

ただし、購入にあたって特典がないため、顧客心理としてはお試し版よりもハードルが高くなる点はデメリットです。何の対策もしないでいると、そもそも購入してくれる人が少なく、売上が増えないリスクもあります。

そうしたリスクを回避するためには、「定期購入の申し込みをすれば割引をするキャンペーンの実施」などの工夫をする姿勢が大切です。

売り上げの増加につながると同時に、新規顧客も獲得できるような方法を考えてみましょう。

定期通販のメリットとデメリット

定期通販はECサイトのビジネスモデルとして大きな注目を集めており、実際に導入する企業も多いです。そこで、ここからは定期通販の具体的なメリットとデメリットについて解説していきます。

定期通販は売上や顧客との関係にどのような影響を与えるのでしょうか。

定期通販のメリット

収益が安定する

定期通販の最も大きなメリットと言えるのが、「安定した収益が期待できる」ことです。定期通販では顧客が一定期間使用したら無くなる消耗品を扱うのが基本になるため、リピーターが生まれやすく、安定した売上を実現できます。

一度商品を売ったら別の顧客を探さなければいけない切り売り型のビジネスモデルと違って、経営の安定化に大きく貢献するでしょう。

また、定期通販契約を主体でビジネスを行うと、売上予測が容易になる点もメリットです。顧客心理として一度結んだ契約を途中でキャンセルするのは、心理的なハードルが高くなります。

途中解約が少なくなることで売上の安定化につながるだけでなく、予測も容易になり、長期的な成長戦略を考える余裕も生まれるでしょう。

コスト削減につながる

定期通販は、基本的に新規顧客の大量獲得を目指すビジネススタイルではありません。

もちろん、サービス開始当初はできるだけ多くの顧客を獲得する必要が生じますが、ある程度軌道に乗ってしまえば、その後は継続購入してくれる人を主体に販売していくスタイルになります。

継続購入なら、あらかじめ注文数を企業側が把握できるので、不良在庫を抱えるリスクを低減できる可能性が高いです。

結果的に、維持管理コストの低減につながり、労力と経費の両面で企業経営に貢献するでしょう。ビジネスにおいて利益を上げるには「安定した売上」と「経費の抑制」が大切ですが、その両面で定期通販はメリットがあります。

顧客ロイヤリティが高くなる

顧客ロイヤリティとは「顧客が企業に対して抱く思い入れの強さ」のことで、企業や商品のファンになってくれる人をイメージすると分かりやすいです。

顧客ロイヤリティが高まれば、企業が販売する商品の情報を顧客自らが積極的に仕入れてくれるので、大きな販促活動をしなくても売上が安定しやすくなります。

また、顧客ロイヤリティが高い顧客は企業に対して好印象を抱いているので、新商品を販売したときも購買につながる確率は高いです。

顧客ロイヤリティの向上には顧客とのコミュニケーションが重要ですが、その点に関して、定期通販は切り売り型のビジネスモデルと違い、顧客と継続的に接点を持ち続けられることが強みです。

定期的な商品の発送やメール送信を通して、ブランドの良い部分をアピールすれば顧客ロイヤリティを熟成させやすい環境が整っていると言えます。

定期通販を導入するのであれば、ただ商品を送るるだけでなく、手厚いサポートを実施して顧客ロイヤリティを高める工夫も考えると良いでしょう。

LTVが高くなる

LTV(Life Time Value)とは、顧客生涯価値のことです。簡単に言うと、1人の顧客が生涯でどれほど売上に貢献してくれるかを表す指標で、具体的な計算式は主に「平均購買単価×平均購買頻度×平均購買年数」で表します。

仮に、ある顧客が毎月3,000円の商品を5年間にわたって購入してくれた場合は、「3,000円×12回×5年=18万円」です。定期通販なら購買回数は多くなる傾向にあるので、必然的にLTVも高くなりやすい点はメリットです。

なお、LTVを理解することで、ECサイトを運営するために大切な他の指標の計算が簡単になることも多いです。

例えば、どれだけの費用をかけて顧客を獲得したかを表すCPAの目標値を算出したいときは、「LTV×粗利率」で計算すれば分かります。長期的な経営を考えているのならば、LTVについても理解しておきましょう。

LTVについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓

定期通販のデメリット

顧客獲得までにコストがかかる

定期通販では、自社製品など知名度の高くない商品を扱う場合が多いです。

そのため、集客するまでにかかるコストが高くなる傾向にあります。

先ほど定期通販のビジネスモデルで紹介した、お試し購入や初回無料などの施策を活用することが重要です。

定期購入のハードルが高い

ユーザーが商品に興味を持ってくれていても、定期購入に至るまではどうしてもハードルが生まれてしまいます。

顧客が抱える商品や商品価格へのハードルを解消するために、商品の割引や初回無料のサービスを行うことも有効です。

顧客が商品に興味を持ち、定期購入につなげることができるような施策を考えましょう。

定期通販カートの選び方

あまり重要視していない人もいるかもしれませんが、実はカートは「ECサイトの成功のカギを握る」と言われるほど重要なツールです。

各社から様々なシステムが販売されていますが、定期通販に向いているカートを選ぶことが、ポイントになります。そこで、定期通販に適したカートを選ぷポイントについて解説していきます。

定期通販カートと通常カートの違い

切り売り型のサイトを運営しているときに用いる通常のカートと、定期通販に向いているカートの大きな違いは「継続性のあるシステムかどうか」です。

切り売り型では、顧客はサイトを訪れる度に探す商品が異なるため、継続性を重視する必要はそれほどありません。

それに対して、定期通販型では顧客は前回購入時と同じような商品を選択するので、継続性を重視することがサイトの使いやすさに直結します。

継続性を重視したシステムの中には顧客の行動履歴を解析し、分析することで次回の提案につなげる機能を持ったものもあります。

そこで、次の段落からは継続性の高いカートに備わっている具体的な機能について紹介していくので、参考にしてください。

ステップメール

ステップメールとは、簡単に言うと「特定の行動をとった顧客に対して自動で送るメール」です。特定の行動を何に指定するかは企業次第ですが、一般的には商品の購入や会員登録などを設定するケースが多いです。

顧客との関係性を構築する似たような手段にはメルマガもありますが、こちらは企業が送りたい情報を一方的に送る手段になります。

それに対してステップメールは、具体的なアクションがあった段階で送ることになるので、顧客にとってよりタイムリーなタイミングで送付できるのが強みです。

そのため、開封率やリピート率も高くなる傾向があり、売上の増加に直接つながりやすいことは覚えておきましょう。

なかには、ステップメールだけに特化したサービスもありますが、ショッピングカートと連携したシステムであれば、顧客の購入または閲覧履歴から送るメールを取捨選択しやすいので一石二鳥です。

ステップメールの導入によって販促活動をある程度自動化することも可能になり、企業側の省力化にも貢献します。

単価向上につながる機能

単価向上につながる機能として有名なのが「アップセル」や「クロスセル」です。アップセルとは、「顧客が購入しようとした商品よりもワンランク上の商品を提示して購入してもらう方法」になります。

例えば、ECサイトを利用しているとカートに商品を入れた後で、「カートに入れた商品の関連商品はこちら」などと書かれた案内が出るのを見たことがある人も多いでしょう。

アップセルは基本的に関連商品として単価の高い類似商品を提示し、購入を促すことで企業の売上アップを目指す考え方になります。

一方、クロスセルは「顧客が購入しようと思っている商品と組み合わせて使える商品を紹介する方法」です。アップセルと同じように顧客がカートに入れた商品や閲覧履歴から関連商品を提示し、購買につなげる仕組みになります。

アップセルとクロスセルは実際に多くのECサイトで導入されており、比較的大きな効果が期待できるので、できるだけ対応しているカートを選びましょう。

決済手段

ECサイトの運営において、商品検索から購入までスムーズな流れを作ることは非常に重要です。利便性が悪いシステムだと、無駄に時間をとられることを嫌がる顧客が、リピーターにならなくなってしまう恐れがあります。

購入にあたって最後の手続きとなる「決済手段」は顧客の利便性に大きく関係しているので、よく考えて選びましょう。

特にキャッシュレス決済の普及によって決済手段の多様化が進む現代では、できるだけ多くの方法に対応しているカートを選ぶことが大切です。

販売する商品によってはすべての決済手段に対応する必要性は必ずしもありませんが、少しでも幅広い年代をターゲットにしたい場合は、多種多様な選択肢を用意しておきましょう。

また、まとまった金額の商品を販売する場合には、手元にキャッシュがない人でも利用しやすいように、クレジットカードや後払いにも対応できるかどうかの確認をしておくこともポイントです。

分析機能

カートシステムの中には、分析機能を持ったサービスも多く存在します。顧客がサイト内でどのような行動をとったかが分かれば、同じような行動をとった人に対して提案すべき商品がよりピンポイントで分かるでしょう。

1人から得られる情報はそれほど多くなくても、サイトを訪れる顧客の全てから情報を得られれば精度の高い分析が可能になります。そこで得られたデータは顧客管理をする上でとても有益な情報になるはずです。

また、データを豊富に持っていると、サイト運営を見直すときに助かることもあります。例えば、継続率の低い商品があるときに、継続率が高い商品と比べて何が違うかを分析してみると原因を特定できるかもしれません。

顧客情報の管理分析は膨大なデータを扱うことになるので、個人で行うのはほぼ不可能です。アクセス解析ツールもありますが、カートシステムに分析機能が付いているものを選ぶ方が運営側の管理は簡単でしょう。

サポート体制

技術力のある企業なら自社でカートシステムを構築することもできますが、現実的にはほとんどのECサイト運営者はシステムベンダーが開発したシステムを利用するでしょう。

この場合、もしもシステム上の不具合が起きたとしても、自社内でその原因を突き止められる人がいない可能性もあるので、システムベンダーの指示に従うしかありません。

運営側からするとシステムの不具合は自社の責任ではありませんが、サイトを利用する人にとっては誰の責任かは無関係です。そのため、不具合時の対応が遅れると、顧客離れにつながる恐れがあります。

カートシステムの導入にあたっては、機能面やコストを重視するのはもちろんですが、トラブルがあったときの対応についてもしっかり確認しておくことが重要です。

問い合わせ時の担当者の対応や口コミサイトの情報などを、よく吟味して検討しましょう。

セキュリティ

サポート体制と同じく、セキュリティも平常時にはあまり気にならない人もいるでしょう。しかし、ECサイトを狙った個人情報の漏洩問題やクレジットカードの不正利用が現実に起こっているのも事実です。

万が一情報漏洩が起こった場合、どれほど経営が順調であっても顧客からの信頼が一気に失われ、サイトの閉鎖に追い込まれるかもしれません。

実際にシステムを導入する前に、セキュリティ対策をどのように行っているかを確認することは、とても大切なポイントです。システムベンダーに確認するのはもちろん、比較サイトなどを参考にしながら慎重に選びましょう。

なお、情報漏洩は社外からのアクセスだけでなく、社内から起こる可能性もゼロではありません。社内外問わず、簡単に情報が漏れないシステムを構築しているカートを選ぶことが重要です。

定期通販の特徴とメリットを活かした戦略を

定期通販は軌道に乗れば安定した売上が期待できる点がメリットです。ただし、初回購入のハードルは高いので、まずはキャンペーンなどを実施して顧客が商品やサービスを選びやすくなる方法を考えましょう。

その後、購入者に対してしっかりフォローすれば定期購入につながる可能性は高まるので、安定した経営を目指している事業者の方は、ぜひ前向きに検討してみてください。

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