LINE(ライン)チャットボットの使い方と5つの成功事例を徹底解説

スマートフォンユーザーとLINEは親和性が高く、プライベートはもちろん、ビジネスシーンでも活躍しています。

2020年10月時点で8,600万人という圧倒的な利用者数の多さも、スマートフォンユーザーとLINEの親和性の高さを裏付けていると言えるでしょう。

昨今、顧客との新たな接点としてLINEチャットボットに注目が集まっています。

この記事では、チャットボットとLINEを掛け合わせたマーケティング施策について、事例を交えてご紹介します。

そもそもチャットボットとは?

チャットボットとは「会話(チャット)」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人間の代わりにユーザーや顧客とのコミュニケーションを自動で行うプログラムを指します。

LINEチャットボットについて説明する前に、まずは、本見出しでチャットボットのメリットや種類を紹介します。

チャットボットの導入メリット

まず、チャットボットを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
チャットボットを活用することで得られる効果として以下のようなものが挙げられます。

・問い合わせ対応コストの削減
・顧客満足度の向上
・Webサイト/LPのCVR向上
・潜在顧客の育成
・既存顧客のロイヤリティ向上

チャットボットを解決できる課題別に分けると、大きく2つの種類があります。
そして、その種類によって得られる効果は異なります。

解決できる課題別で分けるチャットボットの種類

様々なメリットがあるチャットボットですが、そのタイプは「解決できる課題」の観点で、大きく2つに分類することができます。

1つ目は、チャットボットの導入によってこれまで人力で対応していた業務を効率化したり、コスト削減したりすることを目指す「問い合わせ対応型」のチャットボット。

そして2つ目が、CVR(コンバージョン率)やLTV(顧客生涯価値)などの最大化を通じて、売り上げの向上を目指す「マーケティング支援型」のチャットボットです。

それぞれ必要な機能や活用の方法が異なるので、自社へチャットボットの導入を検討する際には、まず「自社の解決したい課題は何なのか?」を整理することから始めましょう。

チャットボットについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓

LINEチャットボットとは?

LINEチャットボットは2016年にLINEが「Messaging API」を一般向けに公開して以来、外部の開発者やベンダーによる開発が進みました。

チャットボットならユーザーからの問い掛けにすぐさま反応できるため、多くの企業がLINEチャットボットを導入して業務の効率化を図っています。

LINE公式アカウントで設定できるLINEチャットボットは以下の3種類です。
・応答メッセージ
・AI応答メッセージ
・MessagingAPIを利用したチャットボット

ここからは、それぞれの機能について詳しく紹介します。

応答メッセージ

応答メッセージは、特定のキーワードに反応するシンプルなチャットボットです。

LINE公式アカウントの標準機能を利用しており、特定のキーワードが入力されると、事前に設定したメッセージを自動返信します。

設定は簡単ですが、ユーザーにキーワードを入力してもらう必要があるため、活用の範囲も限定的です。

「キャンペーン」や「クーポン」をキーワードとして設定すれば、効率良く案内ができるでしょう。

AI応答メッセージ

AI応答メッセージもLINE公式アカウントの標準機能です。ユーザーからのメッセージに合わせて適切なメッセージを自動返信してくれるため、応答メッセージよりも複雑な会話ができます。

返信メッセージは、カテゴリごとにテンプレートを登録しておきます。
カテゴリは以下の4つです。
・一般的な質問
・基本情報
・業種別テンプレート
・予約情報

カテゴリーごとにクレームやお問い合わせ、キャンセルなどのよくある質問が設定されています。設定された質問タイプに、返信するメッセージの内容を登録しておきましょう。

MessagingAPIを利用したチャットボット

MessagingAPIを利用したチャットボットは、LINE公式アカウントの標準機能ではありません。

自社やベンダーがMessagingAPIを使って開発したチャットボットを、LINE公式アカウントに連携させて使います。

応答メッセージやAI応答メッセージは基本的にメッセージのやり取りです。

MessagingAPIを利用したチャットボットなら、画像を使ったり動画や音声を送ったりといった、自由な使い方が可能です。

チャットボットをLINEで使うメリット

続いては、チャットボットをLINEで使うメリットについてお伝えします。

チャットボットを導入すれば、ユーザーからのメッセージに対して24時間対応できます。チャットボットの大きなメリットの一つと言えるでしょう。

もちろん、LINEでチャットボットを利用するメリットはそれだけではありません。チャットボットとLINEの親和性の高さを生かした、LINEチャットボットならではのメリットを5点紹介します。

LINEとの親和性の高さ

チャットボットとLINEとの親和性の高さは、それだけで大きなメリットです。

LINEはチャット形式でやり取りするメッセージアプリなので、日常的にLINEを使うユーザーはチャットでのやり取りに慣れています。

そのため、問い合わせに対する心理的なハードルも低く、ユーザーからのアクションも容易に引き出せます。

使い慣れたスマートフォンとLINEが、自然な流れでユーザーの行動を誘導できるでしょう。また、メールや電話よりも気軽に問い合わせができるため、問い合わせ量の増加も見込めます。

新たなリーチの獲得

冒頭にてお伝えしたとおり、LINEの利用者は8,600万人です。これは月間のアクティブユーザー数なので、それだけの人数が日常的にLINEを使っているということです。

8,600万人は日本の人口の68%以上で、そのうちの85%はLINEを毎日使用しています。

それだけ生活に浸透したLINEであれば、ECサイトやLPとは違う新たな層にアプローチできます。普段はECサイトやLPにアクセスしていない層の目にも触れやすいでしょう。

LINEであれば、家族や友人との会話のために起動する回数が多いため、それだけLINE公式アカウントを見てもらえるチャンスもあります。

ユーザーとの距離が縮まる

LINEが日常的なツールであることは、ユーザーとの距離を縮められるというメリットにもつながります。

LINEはSNSアプリの一種ですが、1対1やグループでメッセージをやり取りするメッセージアプリとして使う人が多数です。

ユーザーはクローズドな環境でのやり取りに慣れており、LINE公式アカウントでも自然と距離が近くなります。

家族や友人とメッセージをやり取りする感覚でコミュニケーションを取れるため、親近感を抱いてもらいやすく、購入や来店予約といったコンバージョンにつながる可能性もあります。

また、一般的に人は広告感の強いものを避ける傾向があります。LINEであれば、ユーザーとの距離が近く、クローズドな環境でのやり取りとなるため、広告感が出にくいのも大きなメリットです。

ユーザーを能動的にする

LINEでチャットボットを使うメリットとして、ユーザーを能動的にすることが挙げられます。

問い合わせ対応にかかるコストを削減できるという点は、チャットボットの大きなメリットです。しかし、そのメリットを生かすためには、ユーザーからの能動的なアクションが必要です。

問い合わせフォームや電話は、問い合わせという点においては少々ハードルが高くなります。

使い慣れたLINEであれば、問い合わせに対するハードルが下がり、ユーザーもアクションを起こしやすいでしょう。

チャットボットで気軽に返信できるからこそ、サービスや商品に興味を持ったタイミングで、ユーザーは即座にメッセージを送信できます。

ユーザーが能動的に動いてくれることが期待できるようになるのは、チャットボットをLINEで使う大きなメリットです。

ユーザーの継続性

チャットボットをLINEで使うメリットとして、継続性の高さがあります。商品を購入したりサービスを申し込んだりしたユーザーに対して、継続的にアプローチできるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

来店後に購入などのコンバージョンに至っていないユーザーに対しても、アプローチを続けていくことができます。

ECサイトやLPでは、うまく集客できても、ユーザーが離脱したらそこで関係性が終わってしまいます。

一方でLINE公式アカウントは、ユーザーからブロックされない限り、継続してユーザーとコミュニケーションを取ることが可能です。

また購入後も継続的にアプローチを続けることで、ユーザーをファン化しやすいといったメリットもあります。

LINEチャットボットを導入した3つの導入事例

それでは、実際にLINEチャットボットを導入した3つの企業の事例を紹介します。導入してどのようなメリットがあったのかも併せて紹介しますので、自社導入の参考にしてみてください。

ユニクロ

画像引用:https://www.uniqlo.com/jp/ja/

ユニクロは、LINEチャットボットでユーザーからの問い合わせ対応を行なっています。

「注文の確認」、「配送」、「返品・交換」という3つのカテゴリが表示されており、ユーザーはそこから項目を絞り込んでいき、チャットボットの自動返信で回答を得る形です。

商品購入後に気になる点をカテゴリとして表示することで、ユーザーがスムーズに問い合わせをしやすくなっています。

ユーザーの行動を促すのと同時に、問い合わせ対応にかかるコストを大幅に軽減できる施策だと言えるでしょう。

LINEとチャットボットの親和性の高さを生かし、問い合わせをしやすい環境を作った事例です。

ライフネット生命

画像引用:https://www.lifenet-seimei.co.jp/

ライフネット生命は、LINEで保険に対する問い合わせができます。空いた時間を利用して手軽に相談しやすいため、ユーザーにとっても利便性が高いと言えるでしょう。

ライフネット生命のチャットボットには、質問に答えることで最適な保険を紹介してくれる保険診断や、月額の保険料がどれくらいになるのかが分かる保険見積もりがあります。

どちらも質問に答えることで最適な回答を導く仕様です。

保険に関しては、気になっていても、検討したり調べたりする時間が取れない人が少なくありません。

LINEチャットボットを導入することで、ライフネット生命は保険に悩む20~30代の若い層にアプローチすることに成功しました。

LINEチャットボットを導入することで、20~30代の若年層という新たなターゲット層にアプローチできた好事例と言えるでしょう。

ヤマト運輸

画像引用:https://www.kuronekoyamato.co.jp/

ヤマト運輸のLINE公式アカウントは、再配達の手続きが主な用途です。不在票に記載された問い合わせ番号を入力すると、自動で再配達手続きを行えます。

クロネコヤマトメンバーズに向けた荷物の案内もしており、荷物の配達予定がある場合には「お荷物お届けのお知らせ」が届きます。

LINEのトーク画面でそのまま受け取り日時を指定したり配送状況を確認したりすることが可能です。

電話での再配達依頼は少々手間ですが、LINEであれば簡単に設定できるためユーザーがすぐに対応できます。

LINEチャットボットを導入することで、ユーザーが能動的に動けるようになった成功事例だといえるでしょう。

LINEチャットボットで再配達依頼や受け取り日時の設定ができるため、結果的にドライバーの作業負担を軽減することにも成功しています。

チャットボットの導入事例

これまで、LINEチャットボットについて紹介しましたが、本見出しでは、LINE以外のチャットボットの事例をご紹介します。

売上が上昇

株式会社ライブナビ

画像引用:https://livenavi.co.jp/
企業の課題:カゴ落ち、離脱箇所の分析の難しさ
導入の目的:売上の上昇
導入後の成果:売上が10倍に

獣医師との共同開発を経たのち、満を持して犬のデンタルケア商品「ドクターワンデル」を販売し始めた株式会社ライブナビでしたが、当初は売れ行きが芳しくありませんでした。

しかし、商品ページにチャットボットを設置して、購入の際にそのチャットボットからの情報入力を促したところ、設置から半年で売り上げは10倍に。

情報の入力フォーム途中での離脱は、EC業界での大きな課題のひとつとなっていますが、その課題をチャットボットによる快適な入力体験によって解決した事例と言えるでしょう。

こちらの事例の詳細はこちら↓

CVRが改善

株式会社レッドビジョン

画像引用:https://redvision.jp/

企業の課題:カゴ落ち
導入の目的:カゴ落ちの改善、CVRの改善
導入後の成果:CVRが約200%改善

ヘアケアブランド「マイナチュレ」を販売する株式会社レッドビジョンでは、自社で運営する女性向けECサイトのカート内での離脱率が高いという悩みを抱えていました。

そこでチャットボットを導入し、チャット内で決済まで完結できるようにしたところ、CVRが約200%改善。

購入から決済にいたるまでの手順を面倒だと感じさせない方法として、メッセージアプリのようなインターフェースでやりとりできるチャットボットが有効だと分かります。

本事例に関する詳細にご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓

顧客との接点増加

早稲田美容専門学校

画像引用:https://www.wasedabiyo.ac.jp/
企業の課題:地味な入力フォーム
導入の目的:学生(顧客)との接点を増やす、Webデザインの改善
導入後の成果:学生(顧客)との接点が増加

「SNSの活用法」を授業として取り入れるなど、単なる美容の技術にとどまらない時代に合わせた柔軟なカリキュラムで、人気・知名度ともに急上昇していた早稲田美容専門学校では、サイトに設置している入力フォームの地味なデザインを改善したいと考えていました。

そこで、サイトの雰囲気に合わせたよりポップで使いやすい入力フォームとして、チャットボットを導入。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、早稲田美容専門学校ではそれまで行なっていたオープンキャンパスを実施しにくいという状況になりました。

学生さんに実際に来校してもらいにくいという制約を抱えるなかで、オンラインでの新たな接点として「オンライン説明会」という施策を開始。

「オンライン説明会」という選択肢が新たに追加されたチャットボット内のシナリオ

チャットボットが早稲田美容専門学校と学生との重要なオンラインでの窓口となりました。

LINEやインスタグラムでのDM(ダイレクトメッセージ)といったチャット形式でのコミュニケーションに慣れた学生との接点として、チャットボットが重要な役割を果たした事例のひとつと言えるでしょう。

本事例に関して、より詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください↓

LINEチャットボット導入のご検討を是非

LINEチャットボットは、24時間ユーザーのメッセージに対応できる以外にも様々なメリットがあります。問い合わせ対応の業務効率をアップできるのも、メリットのひとつです。

そして、チャットボットとLINEの親和性の高さを生かせば、ユーザーが自分からアクションを起こしてくれることを期待できます。

ユーザーとの距離を縮め、コンバージョンしやすい環境を目指すなら、LINEチャットボットの導入をご検討ください。

LINEチャットボットの導入を考えている方へ。

LINEだけでなく、チャットボットは様々な場面で活用することができるツールです。

チャットボットサービス「BOTCHAN(ボッチャン)は、CVR改善に特化したマーケティング支援型のチャットボットです。

「BOTCHAN」であれば、月額5万円からの料金で、問い合わせ率や購入率が平均130%改善することが可能です。

「BOTCHAN」は、ECサイトを運営するときに悩みの種となるカゴ落ちにも効果のあるツールです。

まずは導入効果や事例、チャットボットならではの機能について解説した資料が無料でダウンロードできます。ぜひご覧ください。

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