Web広告のCPA改善!10個の具体的施策を徹底解説

リスティング広告やディスプレイ広告といったWeb広告を運営する上で、CPAが高過ぎるとお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。

費用対効果の高い広告運用を目指す中で、CPAは重要な指標です。

今回は、Web広告のCPAを下げるための改善方法をお伝えします。本記事では、用語の確認や計算方法も含めて、どうすればCPAを改善できるのかについて考えていきましょう。

CPAとは

CPAとは「Cost Per Action(コストパーアクション)」の略です。コンバージョンを1件獲得するのにかかった広告費用を表す指標で、「顧客獲得単価」や「CV(コンバージョン)単価」とも呼ばれます。

CPAは広告のコストパフォーマンスを測る上で、重要な指標です。CPAの低さは、コストをかけずにコンバージョンを獲得できたということなので、効率的な広告運用ができたと言えるでしょう。

広告出稿でコンバージョン数が大幅に増加しても、広告費がかさんでCPAが高騰していては、費用対効果が高いとは言えません。目標とするCPAを設定し、より効率的な広告運用を行うことが重要です。

CPAの計算方法

CPAは以下の式を用いて求めます。

コスト÷コンバージョン数

例えば、広告費800円で2件のコンバージョンだった場合、CPAは400円となります。

CPAの計算方法が分かれば、広告運用において目標となる数値を導き出すことも可能です。広告予算が100万円の場合を例にすると、CPAの目標値が1,000円であれば1,000件のコンバージョンが必要です。

広告予算に対して目標とするCPAとコンバージョン数が明確だと、キーワード選定やLPの内容を見直す基準ができます。

CPAの目安金額は、商品やサービスの価格によって異なります。洋服と不動産であれば、1件のコンバージョンに対してかけられる広告コストも大きく違うでしょう。

CPAを改善するため2つの観点

CPAを改善するためには、以下の観点があります。

1.CPCを下げる
2.CVRを上げる

先ほど、CPAの計算はコストをコンバージョン数で割って求めるとお伝えしました。この計算式を因数分解すると、CPCとCVRといった2つの観点が見えてきます。

CPCとは、クリック単価のことで、広告を1回クリックされるのにかかる費用のことです。CPCは「コスト÷クリック数」の計算式で求めることができます。

コンバージョン数は「クリック数×CVR」で計算できます。そして、コストを求める計算式は「クリック数×CPC」です。

CPAを求める計算式を書き換えると、分母と分子の両方にあるクリック数を約分して消すことができます。そうすると、「CPA=CPC÷CVR」の計算式が残ります。

つまり、分子であるCPCを下げるか分母であるCVRを上げるかのどちらかで、CPAを下げられるということです。

ただやみくもにCPAを改善しようと思っても、なかなか難しいでしょう。CPCとCVRに着目することで、すぐに手を打てる施策を見つけやすくなります。

CPCを下げる施策

それでは、まずどうすればCPCを下げれば良いのか具体的な施策を見ていきましょう。

CPCは1クリックにかかる費用のことで、クリック単価とも呼ばれます。「コスト÷クリック数」で計算できます。

ただし、リスティング広告の場合は計算式が異なるので注意が必要です。リスティング広告は競合も含めた入札形式のため、CPCは競合が入札した金額に左右されます。

具体的な計算方法は以下のとおりです。
「CPC=ひとつ下の競合広告ランク÷自社の品質スコア+1」

入札した金額がそのままコストとなるわけではなく、ひとつ下の順位にあたる競合の広告ランクに影響されます。

他社のことは目に見えませんので、その分、自社の品質スコアについては意識しておきましょう。

ちなみに、式の最後にある「1」は「各国の通貨の最小単位」を指しており、日本では「1円」となります。

次にここからは、リスティング広告のCPCを下げる具体的な施策を紹介します。

キーワードを変更する・追加する

CPCを下げるためには、キーワードの見直しが有効です。キーワードの変更や追加を検討してみましょう。

一般的に、ビッグキーワードはCPCが高くなります。対して、ミドルキーワード、スモールキーワードだと、ビックキーワードよりCPCが低めとなる傾向です。

現時点でビッグキーワードしか登録していないのであれば、ミドルキーワードやスモールキーワードを追加してみましょう。

ビックキーワードを軸にした複合キーワードの中には、CPCが低く、コンバージョンに結び付きやすいキーワードがあるかもしれません。

また、ビッグキーワードの類義語を登録するのもひとつの方法です。例えば、CPAは「顧客獲得単価」や「コンバージョン単価」とも呼ばれるとお伝えしました。

この場合、キーワード「CPA」のCPCが高額なら、「顧客獲得単価」といったキーワードでの出稿を検討してみましょう。

広告の品質・品質スコアを分析

リスティング広告のCPCは、競合の広告ランクを自社の品質スコアで割って求めます。そのため、品質スコアが高ければ、CPCを抑えて上位表示することも可能です。

広告のクリック率が上がれば品質スコアも高くなります。広告のクリック率を上げるためには、広告とキーワードがきちんと関連付いていることが重要です。

例えば、広告文の中に検索キーワードを含めたり、ランディングページと広告文とキーワードに関連させたりといった施策が有効です。

検索キーワードと広告文、そしてランディングページがきちんと関連付いていれば、クリック率は自然と高まるでしょう。

逆に、検索キーワードと広告文の関連性が薄いと、ユーザーに求めている情報ではないと判断され、クリック率は下がります。広告として一定のクオリティを保てるようにしましょう。

予算や出稿媒体を見直す

CPCを下げるためには、広告クリエイティブではなく、予算や出稿媒体といった広告の根本的な部分の見直しもひとつの方法です。

CPAが悪化しているときに、CPCを下げればCPAや広告費の予算はクリアできるかもしれません。しかし、結果的にコンバージョン数が減ってしまっては、効果的な広告だとは言えないでしょう。

場当たり的に対処するよりも、まずは予算やCPAの目標設定が適切かを見直すことが大切です。

コンバージョンのカウントは購入だけなのか、問い合わせも含めた何らかのアクションなのか、コンバージョンの定義が人によって違っていたケースもあります。

そういった点も含め、まずは目標設定から見直してみましょう。

続いて、出稿媒体も見直します。クリック数はあってもコンバージョンに至っていない広告は、コストだけがかさんでしまうため停止を検討しましょう。

そういった広告も、出稿媒体を変えれば効果が出る可能性もあります。

コンバージョンに至らず、コストだけを消化している広告のピックアップも重要です。コンバージョンが発生しないキーワードやデバイスでの出稿を止めれば、CPCを大きく改善できます。

有効な方法で広告を出稿する

広告を出稿するからには、クリック数やコンバージョン数をしっかりと増やしていきたいものです。有効なクリック数が増えてクリック率が上がれば、品質スコアが向上し、CPCを抑えることができます。

クリック数やコンバージョン数を増やすには、有効なキーワードの入札単価を上げる方法があります。

コンバージョンに至った広告は、自社によって有効な広告です。入札単価を調整して掲載順位が上がれば、それだけクリック数の増加が期待できます。

そうすると、それだけ多くの見込み客を送客できますので、コンバージョン数の増加にもつながるでしょう。

入札単価の調整だけでなく、広告文の見直しも有効です。広告文を見直してキーワードとの関連性を強めることが、CTRの改善につながります。

また、出稿する時間帯や曜日を調整することで、より高い広告効果を得られます。会社員や学生の場合は、昼休憩や通勤通学の時間帯にアクセスが集まりやすい傾向があります。

ターゲット層によって、アクセスしやすい時間帯や曜日は異なります。コンバージョン数が多くCVRが高い時間帯と曜日を洗い出し、そのタイミングに合わせて出稿するよう調整しましょう。

例えば、昼休憩の時間帯は、クリック数が多かったとしても、検討する時間がなくコンバージョンに至っていないかもしれません。

商品やサービスの特性、ターゲット層の行動を考え、よりコンバージョンにつながりやすいタイミングに広告費用をかけましょう。出稿のタイミングを絞ればCPCも下げられます。

CVR改善のための施策

続いては、CVRを改善するための施策を紹介します。

CVRは、サイトを訪問したユーザーの中で、コンバージョンに至ったユーザーがどれくらいいるかの割合です。「コンバージョン数÷クリック数」で求めます。

CVR改善のためにはランディングページの質を高めることが重要です。広告クリエイティブの出来が良くてクリック数が増えたとしても、ランディングページの出来が良くなければコンバージョンにはつながりません。

CVR改善につながる具体的な施策は以下の通りです。

・ファーストビューで魅力をアピール
・必要な情報を過不足なく掲載
・画像を圧縮する
・フォームの最適化
・離脱の防止
・広告とLPのキーワードを合致させる

ランディングページのファーストビューでユーザーに対して魅力を伝えることができなければ、コンバージョン獲得は難しいと言えるでしょう。

商品やサービスのメリットをしっかり反映させていても、ファーストビューでそれが見えなければユーザーは離脱してしまいます

重要な情報はページの最初に記載することを意識して、ランディングページを設計してください。

ユーザーがコンバージョンに至るまでの間に、何らかの引っ掛かりがあるとユーザーはそこで離脱してしまいます。その引っ掛かりをできるだけなくすことが重要です。

よくある引っ掛かりとしては、ユーザーに手間が掛かることが挙げられます。例えば、画像が重くページの読み込みに時間がかかったり、申し込みフォームの入力欄が多かったりといったことです。

画像の圧縮やフォームの最適化など、ユーザーの手間をなくす施策はしっかりと行なっておきましょう。定期的なページチェックも重要です。

そして、情報不足もユーザーにとって大きな引っ掛かりとなります。商品やサービスの情報が不足していると、ユーザーの購入や申し込みを後押ししてくれません。

同様に、必要ではない情報ばかりが多くても、ユーザーは離脱するでしょう。

場合によっては、他ページへのリンクが余分なケースがあります。内部リンクでほかのページに移動してしまうと、コンバージョンに至らず離脱する可能性が高まります。

ランディグページだけで完結できるように、必要な情報は過不足なく記載しましょう。

ランディングページにおいて重要なのは、キーワードが広告と一致していることです。検索キーワードと広告クリエイティブを経てランディグページに訪問するため、そこにずれがないようにしましょう。

その他の施策、詳細については以下の記事を参考にしてみてください。

CPA改善のための効果的なツール

最後に、CPAを改善するために効果的なツールを3つ紹介します。有効なツールを導入できれば、効率的な広告運用に大きく役立つでしょう。

Goggleオプティマイズ

広告運用で成果を出すためには、広告クリエイティブやランディングページのA/Bテストが欠かせません。Googleが提供するGoogle オプティマイズなら、無料でA/Bテストを行えます。

Google オプティマイズでは以下のテストが実施可能です。

・A/Bテスト
・リダイレクトテスト
・多変量テスト(MVT)

ページに掲載するキャッチコピーや画像、ランディングページが数種類ある場合に、どれが良いかをテストできます。キャッチコピーや画像などの組み合わせは、多変量テストで分析が可能です。

チャットボット

CPA改善にはチャットボットの導入もおすすめです。チャットボットの導入でCVRの大幅アップが期待できます。

ランディングページにチャットボットが導入してあれば、離脱を止めるストッパーの役割を果たしてくれるでしょう。

ランディングページの情報が不足していても、ユーザーとの親和性が高いチャット形式であれば気軽に問い合わせてもらえます。

また、チャットボットを通してユーザーの状況を把握することで、より効果的なマーケティングを行えます。ユーザーとのコミュニケーションが可能になるため、ユーザーに期待以上の顧客体験を提供できるでしょう。

チャットボットなら、離脱に対するストッパーとコンバージョンに至るための最後の一押しの両方が期待できます。

チャットボットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓

ヒートマップ

これまでに、CPA改善にはCVRを上げることが必要だとお伝えしました。CVRアップに向けて、ランディングページを見直すときに役立つのがヒートマップです。

ヒートマップは、追跡したマウスの動きを色でマッピングするツールです。ページでよく見られたりクリックされたりしている部分は濃く表示されます。

ユーザーの行動が視覚的に分かりやすく、数字だけでは読み取れない課題を見つけやすいでしょう。

ランディングページのどこを改善したら良いか悩むときには、ヒートマップで分析してみることをおすすめします。

実際にチャットボットを導入した事例

先ほどの見出しで、CPA改善に有効なツールとしてチャットボットを紹介しました。

本見出しでは、実際にチャットボットを導入して、CVRを大幅に改善した事例を紹介します。

CVRが133%改善

ビズメイツ株式会社

画像引用:https://www.bizmates.jp/

企業の課題:離脱率の高さ
導入の目的:会員登録数の増加
導入後の成果:全体のCVRが117%、スマートフォンからのCVRが133%改善

オンライン英会話レッスンを提供する「ビズメイツ」では、無料会員を増やすための効果的な施策を考えていました。

まずは無料会員登録を行なう、通常の入力フォームの最適化を行ったものの、離脱率はなかなか改善せず。

さらなる対策として導入したのが、チャットボットです。

その結果、導入前月と比較して全体のCVRが117%、スマートフォンからのCVRが133%改善しました。

サービスの仕組みをチャット形式でシンプルに伝えることで、ユーザーの理解を得ることができ、成果につながった事例です。

こちらの事例に関する詳細にご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓

CVRが200%改善

株式会社レッドビジョン

画像引用:https://redvision.jp/

企業の課題:カゴ落ち
導入の目的:カゴ落ちの改善、CVRの改善
導入後の成果:CVRが約200%改善

ヘアケアブランド「マイナチュレ」を販売する株式会社レッドビジョンでは、自社で運営する女性向けECサイトのカート内での離脱率が高いという悩みを抱えていました。

そこでチャットボットを導入し、チャット内で決済まで完結できるようにしたところ、CVRが約200%改善。

購入から決済にいたるまでの手順を面倒だと感じさせない方法として、メッセージアプリのようなインターフェースでやりとりできるチャットボットが有効だと分かります。

本事例に関する詳細にご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓

CVRが150%改善

株式会社フロムココロ

画像引用:https://www.fromcocoro.com/
企業の課題:CVRの低さ、LPOの難しさ、改善施策のための予算が少ない
導入の目的:CVRの改善
導入後の成果:CVRが150%改善

自社のEC商品「デイリーワン」のマーケティング担当を務める湯浅さんは、サイトからの商品購入率(=CVR)を高めるべく、様々な施策を試していました。

年々厳しくなる傾向にある景品表示法をはじめとした法律の影響を受けるなかで、商品LP(ランディングページ)内のクリエイティブの順番や文言を変えるといった地道な施策を積み重ねる日々。

しかし、それらの施策も数値改善のインパクトとしては物足りず、残されている施策は徐々にジリ貧となりました。

そこでCVRを改善する起死回生の一手として導入したのが、チャットボット。

結果的に、CVRは150%改善しました。

チャットボットであれば、設置するサイトや購入カートのシステム面に対して大きな変更を強いることなく、CVRや問い合わせ数といった成果に大きな影響を与えることができます。

チャットボットの低い導入ハードルと大きな効果という特徴を示す事例のひとつと言えるでしょう。

こちらの事例に関してさらに詳しい内容にご興味を持っていただいた方は、下記の記事も参考にしてください↓

CPAの改善施策を覚えれば売上アップの近道に!

CPAを改善するには、CPCを下げCVRを上げることが重要です。そのための施策は、どれも売り上げアップにもつながります。

つまり、CPAの改善施策をしっかり行えば、コストを抑えながら売り上げを伸ばすことができるということです。改善施策を覚えて大幅な業績アップを目指しましょう。

CPA改善に有効なツールとして、記事の中でチャットボットを紹介しました。

チャットボットサービス「BOTCHAN(ボッチャン)は、CVR改善に特化したマーケティング支援型のチャットボットです。

平均のCVR改善率は130%を誇り、これまで200社以上の導入実績があります。

また、月額1万円からのご利用が可能なので、幅広い企業様にお使いいただけます。

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