LINEビジネスコネクトとは?統合/廃止・費用・事例・活用方法について徹底解説

最近ではスマートフォンの普及により、コミュニケーションツールがメールからLINEへと移行し、主流化してきました。
日常的に使用されるLINEは、個人の連絡手段だけではなく、企業側のビジネス用途としても使われています。

LINEを利用した個人同士のやり取りのように、顧客と企業間でも、インタラクティブなコミュニケーションを実現させてくれるツールです。

「LINE公式アカウント」や「LINE@」など、ビジネス向けのプランとともに2019年「LINE公式アカウント」にすべて統合し、1本化となりました。

今回は、顧客と企業の接点をつくる「LINEアカウント(旧LINEビジネスコネクト)」の内容と活用方法について解説していきます。

LINEビジネスコネクト|概要や主な機能

LINEビジネスコネクトとは、API(Application Programming Interface)のシステムを使ってLINEを外部のツールやソフトウェアと連携させ、利用できるようにしたものです。

現在は「LINEビジネスコネクト」のサービスが終了しており、「LINE公式アカウント」に統合されています。

LINEビジネスコネクトに備わっていた主な機能

従来のLINEビジネスコネクトのツールは、以下の通りです。

・1to1コミュニケーション

登録者を個別に管理できる機能

・セグメント配信

顧客細分化と分類を行い、各分類にのみメッセージを配信する機能

・ID連携

LINEのIDと企業の会員IDを紐付けしておくこと

・IoTやCS連携

IoTやCSなどを自動的に提供する機能

・APIによる機能拡張

リッチメニューによる外部サイトなどへアクセスする機能

・CV(Conversion)に対する調査

クーポンの利用や開封をした成果に対しての確率を調査する機能

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LINEが提供している法人向け機能一覧

今やどこの販売店や企業でも、LINE公式アカウントのQRコードが提示してあります。

つまり、LINEアカウントをビジネスシーンで使うことが最もメジャーとなっているということです。このように、LINEを使うときは「LINE公式アカウント」を活用しましょう。

PC端末などのパソコン、AndroidやiOS端末などのスマートフォンにも対応しており、簡単に更新や管理を行えます。

LINE公式アカウントで提供している法人向けのサービスは、以下の通りです。

【LINEが提供している法人向け機能一覧】

【基本機能】【オプション機能】
LINEチャットLINEマーケットプレイス
LINEコール友だち追加広告
ショップカードLINEで予約
リッチメニューLINE API
クーポン
分析

法人向けのLINEアカウントが増えてきたことで、決まった曜日になると各企業からメッセージが届くが、目を通さず既読スルーしてしまうといった現象が起きるようになってきました。

LINEビジネスコネクトが統合して変わったこと

このような現象は、顧客に対して必要なメッセージが届いていないことになります。

しかしサービス統合後のLINE公式アカウントでは、全員に配信する一斉配信だけでなくターゲットを絞った配信やAPI配信を活用できるようになり、LINEユーザーに寄り添ったサービス展開ができるよう改善されました。

また、今までのLINE企業向けアカウントは、サービスの種類がいくつかあることでよくわからない、費用面でも高いため導入し難い、種類によっては使えない機能があるなどといった問題点がありました。

これらを解消するために、サービスを統合することで機能面の格差を解消し、金額面でも統一基準を設けたことにより従量課金制となりました。

統合したことで従来の機能を引き継ぎ、現在のLINE公式アカウントでも、基本機能として以下の機能が利用できます。

メッセージ配信

企業の公式アカウントを友だち追加してもらったLINEユーザーにむけて、一斉配信やメッセージを配信する対象を絞り込んで、メッセージを配信するセグメントメッセージなどを配信できます。

LINEチャット

自動応答機能やキーワード応答機能と呼ばれており、時間帯を気にすることなく、LINEユーザーと企業のインタラクティブなコミュニケーションを簡単に展開できます。

顧客に対して、きめの細かい対応が実現できる機能です。

タイムライン

企業側の投稿を友だちユーザーに表示できます。また、企業側の投稿を友だちユーザーが「共有」することで、友だちユーザーの友だちへと横のつながりに企業側が投稿した情報をアプローチさせることが可能です。

ショップカード

ポイントカードという紙ベースのカードで、これまでお財布などに入れていたものをLINEで発行できます。つまり、LINEユーザーが企業のショップなどで商品を購入する、サービスを利用するなどした場合に、デジタルのポイントを付けることができます。それだけでなく、利用データの分析も可能です。

アカウントページ

アカウントページは、訪問してきたLINEユーザーにアカウントのことを認知してもらうための情報を記載できます。アカウントのプロフィールのようなものです。企業の基本的な情報(営業時間や電話番号)やwebサイトのURLなどを記載できます。

また、最新のコンテンツやクーポンの表示があり、一目見ただけでわかるようなUIとなっています。アカウントページの下部にはフローティングバーがあり、LINEユーザーがすぐに行動できる仕組みになっています。

リッチメニュー、リッチメッセージ

リッチメニューとは、公式アカウントのトーク画面を開くとキーボードエリアに表示されるメニューのことです。

このメニューでは、外部リンクへの遷移やクーポンの表示、会員証などのショップカードの表示、予約などが行える部分になります。

リッチメッセージとは、メッセージ配信だけでなく、画像や動画を組み合わせて配信できる機能です。

メッセージを送信すると、LINEユーザーへ通知が表示される仕組みとなっています。どちらも視覚的にわかりやすく訴求できる機能です。

クーポンの作成

視覚的にわかりやすいクーポンを作成できるのがポイントです。LINEユーザーの販売促進や店舗への来店を促すことができます。リッチメニューやリッチメッセージ、タイムラインなどで配布すると効果的です。また、友だち追加を増やし、ブロックされる確率を減らすことに有効な機能です。

LINE公式アカウントを活用すべき理由

LINE公式アカウントの導入を検討しているが、どのようなメリットがあるのかと気になる方も多いでしょう。LINE公式アカウントには、さまざまなメリットがあります。これから活用していくにあたり、理解して上手く使いこなせるよう、どのようなメリットがあるかをご紹介します。

友達に一斉メールを送ることが可能である

個人的に使用するLINEでは一斉送信機能はありませんが、LINE公式アカウントでは友だち追加をしてくれたユーザー全員に、配信したい内容を一斉送信することが可能となります。

イベント開催などの告知等を、一斉送信することにより集客も促せます。

それに加え飲食店などの実店舗がある場合は、クーポンの配布といったお得情報などを一斉送信すると、店舗へのアクセスを促すことにつながります。

メールよりも開封率や即効性が高い

LINEはプッシュ通知機能があるため、企業側の配信したタイミングでメッセージを開封し、見てもらえる確率が高い傾向にあります。メールよりも気がつく顧客が多く、ブロックされていない限り届きます。

そのため、企業が緊急性のある情報を配信してからその情報を顧客が認知するまでのタイムラグを少なくし、メールよりも効率的に情報を発信し、受信できるようになっています。

つまり、LINE公式アカウントのほうが、開封プロセスが良いので開封率や即効性が高いといえるのです。

また、メッセージを開封してもらうための広告文章を作成する、コピーライティングの経験もいらないため、初めての方でも簡単に配信することができます。

1対1トークが利用できる

一般的なLINEのように友だち追加をしてくれた人と1対1でトークできる機能をチャットと呼び、このチャット機能を利用すれば、顧客と企業がダイレクトに連絡を取ることが可能です。

自動応答機能とチャット機能を上手く使用できれば効率的にLINEアカウントを運用することができ、お問い合わせや連絡フォームなどに利用するなど、さまざまな場面で活用できます。

直接連絡を取ることで、企業側はフォームなどを作成する必要もなく、ユーザー側もwebサイトにアクセスする手間が省けます。

そのため、インタラクティブなコミュニケーションが増え、成約率が上がる可能性も期待できるでしょう。

ユーザーからの紹介に期待ができる

LINEはユーザー同士の横のつながりがあるため、企業側がLINEユーザーの興味を引き出すような内容の情報を配信することで、企業を紹介してもらえる可能性が高まります。

それに加え、紹介キャンペーンやクーポンを配布、特典としてギフトカードなどをプレゼントなども効果的です。

マーケティングの機能がある

集客や販売促進をするなかで、正確な顧客に対する情報やアンケート結果などが必要となります。これらの情報を収集する機能が無料で使えるだけでなく、外部のAPIツールを使用することで機能の拡張ができ、よりLINE公式アカウントを使いこなせ、効率良く施策を進めていくことにつながります。

新規顧客を取り入れやすい

初めて店舗を訪れたお客様でも気軽に友だち登録することができるのは、LINE公式アカウントの特徴ではないでしょうか。

直接的なお客様との接点が来店時の段階のみの場合でも、LINEで友だちになっていれば定期的なクーポンやお店の情報を配信することができるため、リピーター顧客としてつながっていくことができます。

このように、LINE公式アカウントは企業と顧客をつなぐコミュニケーションツールであり、再利用・再来店を促し、リピーターを獲得するのに最適なツールといえます。

無料で運用できる

ビジネスにおいて、極力費用は抑えたいものです。

LINE公式アカウントは、登録した友達の人数にもよりますが、基本的には費用がかからず無料で運用することができます。

LINE公式アカウントの開設は数分でできるため、使用したい時にすぐに利用を開始できます。

LINE公式アカウントに必要な導入費用と導入の流れ

実際にLINE公式アカウントの導入を検討するにあたり、導入費用や導入手順は有力な判断材料となります。以下では導入費用と手順、アカウントの認証についてご紹介します。

LINE公式アカウント導入費用

現在のLINE公式アカウントは、従量課金制となっており、サービスを利用した量に応じて金額が変動していく仕組みです。

利用料金の支払い方法は、LINE pay支払い・請求書支払い・クレジットカード払いの3種類があります。

プランとしては、フリープラン・ライトプラン・スタンダードプランの3種類があり、以下の通りです。

【料金プラン】

【料金プラン】【フリー】【ライト】【スタンダード】
月額固定費無料5,000円15,000円
無料メッセージ通数1,000通15,000通45,000通
追加メッセージ通数不可5円〜3円※

※ 参照「スタンダートプランの追加料金メッセージ 料金テーブル」https://www.linebiz.com/sites/default/files/media/jp/docs/line-official-account-price-table.pdf

課金対象となるメッセージ

メッセージ通数=送付人数×メッセージ通数で算出し、1通あたり吹き出し3つまでとしており、課金対象にカウントされるメッセージとカウントされないメッセージがあります。

【カウントされるメッセージ】【カウントされないメッセージ】
メッセージ配信

(セグメント配信含む)

・LINEチャットの送受信
・応答メッセージ
・AI応答メッセージ
・あいさつメッセージ
・Messaging APIの「Reply API」
Messaging APIの

「Push API」
「Multicast API」
「Broadcast API」

プレミアムIDについて

しかし、与えられたベーシックIDですとランダム英数字のため、口頭で教えにくい、入力しにくいなど検索をかけるときに煩わしさを感じてしまいます。LINE公式アカウントを作成すると、「@3桁数字+英字5文字」のベーシックIDが自動的に発行されます。これによりLINEのID検索にて、アカウントが検索しやすくなります。

そこで、有料ではありますが「@指定文字列」のプレミアムIDを発行することができます。

【プレミアムID料金】※
¥100(税別)/月額

¥1,200(税別)/年額

※購入経路や形態によって異なる場合があるため確認が必要です。

LINE公式アカウント導入手順

LINE公式アカウントの導入は無料開設が可能で、簡単な操作方法で導入できます。

導入手順は以下の通りです。

【アカウントの導入手順】
【LINE Business IDの登録】

個人アカウントまたはメールアドレスの入力

【必要事項の登録】

作成フォームの必要事項を入力

【認証アカウントの申請】※

認証済アカウントを使えるように申請

【アカウント作成完了】

管理画面へログインができたら完了

※認証アカウントとは、LINEの審査を通過したアカウントのことをいい、信頼性があります。

認証アカウントには以下のメリットがあります。

  • 認証済アカウントのバッジ(青色)が付きます
  •   LINEアプリ内の友だち検索結果に表示される
  •   販促用ポスターデータが無料でダウンロードできる
  •   集客に有効なツールが発注できる

また、「未認証アカウント」とは、個人的に使っているアカウントのような審査を通していないアカウントをいいます。

参照サイト:https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/plan/

LINE公式アカウントで効果的に集客するコツ

国内に約8600万人ものユーザー数を誇るLINEは、集客の場として最適です。

しかし、集客したいものの、実際取り組んでみると運用方法がわからないなどと苦戦する方も多いでしょう。

よりよく集客を進められるよう、LINE公式アカウントの効果を引き上げるコツをご紹介します。

関連記事:https://botchan.chat/base/line-marketing2

関連記事:https://botchan.chat/base/online-shop2

店頭で友だち追加を促す

LINE公式アカウントには、再来店へつなげるために、クーポン配信やショップカードなどの機能が備え付けてあります。

大前提として友だち登録をしてもらう必要があるため、店頭に友だち追加を勧めるポスター・店員の声掛け・友だち登録をしてくれた顧客に、その場で使える割引クーポンなどを配布する工夫が必要です。

メッセージやクーポンを定期的に配信する

長期的に、クーポンや広告等の配信が滞るとアカウントの存在自体を忘れ、ブロックされてしまうことがあります。

既存顧客を存続させ効果的に再来店を勧めるためにも、定期的かつ継続的にメッセージや割引など、顧客のメリットとなる情報を提供しましょう。

LINEのタイムラインに投稿する

LINEの機能にあるタイムラインの活用は、LINEユーザーの集客に役立ちます。

LINEと同様タイムラインからの投稿も可能なため、企業がタイムラインに投稿した後「いいね」などのリアクションが付くと、リアクションをした友だちとつながっているユーザーに拡散される仕組みになっています。

タイムライン限定などの顧客がメリットとなる割引を配布するなど、リアクションを促すような投稿内容にすることで、それを見た友だちが企業のLINEビジネスアカウントを友だち追加してくれる可能性があります。

認証済みアカウントになる

LINE審査を通過したアカウントだけが認められる、「認定済みアカウント」があります。

認められると、LINEの公式アカウントがアプリ内の検索結果にヒットするようになり、タイムライン・LINE NEWSに友だち追加広告を出せます。

成果がなければ広告料は無料となり、友達を獲得した時のみ料金が発生する仕組みとなります。

特典を用意する

友だち登録を促すために最も重要なポイントは、登録をする人がいかにメリットを得られるかというところです。

単に「友だち登録してください」では、友だち登録をするメリットは感じられず、成果を上げることはできません。

「友だち登録をしたら、10%OFFになる」などの特典を用意し、告知すると効果的です。

顧客が、自身に対してのメリットであると認識した時点で、友だち追加という行動を起こしやすくなります。

参考にしたいLINE公式アカウントの企業導入事例

LINE公式アカウントを導入したことにより、成果を得ている企業は沢山あります。

LINEの特徴をふまえ、何が1番効果的なのかを事例を交えご紹介します。

関連記事:https://botchan.chat/base/line-marketing2

百貨店「大丸松坂屋」の事例

来店された10,000名様と1000円以上お買い上げのお客様に、先着10,000名様にプレゼントを用意するというキャンペーン告知をメッセージで配信しました。

この企画を実践したところ、合計5400万円の売り上げを出しました。

この事例から、若年層だけではなく高い年齢層にも効果的だということがわかります。

美容室「Lari hair」の事例

空席が目立つ平日の昼間などの時間帯に、「本日限定トリートメントサービス/パーマ・カラーのお客様、話題のオイルのトリートメントを無料で施術」という内容のメッセージを配信しました。

結果的に、新規顧客の再来客数が2倍となる成果を挙げています。

エンターテイメント商品を取り扱う「ワンダーコーポレーション」の事例

LINEの機能のひとつであるリサーチページのアンケートを活用することで、企業の抱えている問題点を明確にあぶりだしました。

サービスの質や商品の豊富さなどの項目に、満足度を回答するアンケートを実施しました。

このアンケートにより、各店舗ごとの改善点を把握することができました。

LINEという簡単なツールであるため、顧客側も回答しやすく、顧客の声を聞くためには効果的です。

学習塾「ESOH個伸塾」の事例

以前までは電話やメールが主流となっていましたが、LINE公式アカウントの活用によって気軽に生徒や保護者とのコミュニケーションがとれるようになり、活性化にもつながりました。

テキストなどの伝わりづらい部分を画像で補足し、コメントに対してスタンプ等でフランクにやりとりができます。

保護者とは1対1でのコミュニケーションが可能なため、進路や学習相談など密にやりとりができます。

以前までは、書面で行っていた授業連絡などもチャットやメッセージなどで即座に対応することができ、保護者と塾双方の省力化につながりました。

参照サイト:https://www.linebiz.com/jp/case-study/

関連記事:https://botchan.chat/base/line-chatbot2

LINE公式アカウントの効果を引き上げるツール「BOTCHAN」

ライン公式アカウントは、ビジネスシーンにおいて活用したい企業や法人に向けて、さまざまな問題点と向き合って創り上げられたサービスです。

顧客と企業、双方のメリットやニーズを最大限に引き出せるツールではないでしょうか。

BOTCHAN Engagementが提供する独自のマーケティングノウハウを活かし、LINEユーザーを企業の顧客としてつかみ、LTVの向上や高いCVRなど成果をあげていきます。

集客から顧客サポートに至るまでインタラクティブなやり取りを実現させる、LINE公式アカウントの効果を最大限に引き上げるためには、「BOTCHAN Engagement」というツールの活用をおすすめします。

https://botchan.chat/product/engagement

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