離脱率とは、Webサイトの運営におけるKPI(重要業績評価指標)の1つで、コンバージョン率(CVR)や売上にも関係する指標です。
Webサイト運営においては離脱率を適切に管理し、改善施策のPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを回すことが大切です。
本記事では離脱率の意味や直帰率との違いについて、計算方法にも触れながら解説。6つの改善ポイントや施策の成功方法、役立つツールも紹介します。
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目次
離脱率の意味や計算方法
離脱率の意味や直帰率との違い、計算方法や目安の数字について解説します。
意味
離脱率とは、あるページを含む全てのセッション(ユーザーによる訪問)のうち、そのページがセッションの最後のページになった割合を表します。
つまり「そのページで離脱したユーザーの割合」を示す指標で、「サイト全体のうちサイトから離れてしまうユーザーが多い/少ないのはどのページか」を確認できる数字です。
この離脱率に注目することで、ユーザーの行動分析やページ改善の精度を高めることができます。
直帰率との違い
直帰率とは、サイトのセッションのうち、訪問した最初のページから別のページに遷移せずに直帰したセッションの割合を表わす指標です。
離脱率は、直帰かどうかにかかわらず、そのページを最後に離脱したセッションの割合を示します。
例えば、以下のように3つのセッションがあるケースで、直帰率と離脱率の違いを見ていきましょう。
– セッション1:ページ1→ページ2→離脱
– セッション2:ページ2→ページ1→離脱
– セッション3:ページ1→離脱
ページ1について、セッション1とセッション3の2回のうち1回が直帰しているので直帰率は50%(=1/2)です。
一方、ページ1を含む3つのセッションのうちページ1で離脱しているのは2回なので、離脱率は67%(=2/3)となります。
ページ2について、ページ2を最初に訪れているケースはセッション2のみで、直帰していないため直帰率は0%(=0/1)です。
一方、ページ2を含む2つのセッションのうちセッション1のみページ2で離脱しているので、離脱率は50%(=1/2)になります。
このように、離脱率と直帰率の意味は異なり、同じケースでも計算方法は異なります。
直帰率について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓
計算方法
ページごとの離脱率の計算方法は、「当該ページで離脱したセッション数」から「当該ページを含むセッション数合計」を割って求めることができます。
例えば、ページAを含むセッションが5回あり、そのうちページAで離脱した回数が3回の場合は、離脱率は60%(=3/5)となります。
「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」においては、メニューバー「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」から、ページごとの「離脱率」と「直帰率」を見られます。
目安
離脱率は計算方法が複雑でベンチマークを出すのは困難なので、ある程度の目安を理解しておくと良いでしょう。
直帰率は50〜90%が一般的であり、重要ページであれば離脱率はそれよりも低い状態が望ましいとされています。
Baymard Institute社の調査によると、ECサイトにおいてカートに商品を入れたものの購入に至らず離脱してしまう、いわゆる「カゴ落ち」を示すカート破棄率は69.57%に上り、ECサイトの場合はこれが1つの目安です。
(出典:44 Cart Abandonment Rate Statistics)
離脱率が高くなってしまう5つの原因
離脱率が高くなってしまう主な原因には、以下のポイントがあります。
– ユーザーニーズとコンテンツの不一致
– ページの読み込みが遅い
– 導線が分かりにくい
– コンテンツが充実していない
– エントリーフォームが煩雑
これらの項目からも分かるように、離脱率には、ユーザーにとってのサイトの見た目や使いやすさ、目的との一致度などが大きく関係しています。
離脱率を改善するには、こういった原因を知りつつ「その潜在顧客に対して、適切なタイミングで、適切なものを、伝わりやすい方法で」訴求する施策が大切です。
離脱率が高くなってしまう5つの原因
離脱率が高くなる原因は以下の5つです。
ユーザーが知りたい情報が掲載されていない
文章が読みにくい
サイトへの信用度が低い
ページの表示速度が遅い
ユーザーの目的が達成されている
特に、ユーザの知りたい情報が掲載されていないと、ユーザニーズに満たしていないと判断されて、離脱率が高くなります。
読者がなぜそのキーワードで検索したのかを掘り下げることで、ユーザの求めている情報を見つけられます。
また、ページが見づらいサイトは離脱率が高くなる傾向があるため、テキストばかりではなく視覚的にわかりやすい画像も用意しましょう。箇条書きや図表を利用してないページも、離脱されやすい傾向にあるため、ストレスを与えずに読み進めてもらう工夫が大切になってきます。
その他にも、コンテンツの質が低かったり、情報の信憑性に問題があったりなどが原因で、サイトへの信頼度が低いと離脱率が上がるだけでなく、検索上位に表示されないと言うデメリットもあるので注意しましょう。
離脱率を改善すべきページの見つけ方
離脱率の改善に取り組む際は、離脱率を改善すべきページとそうでないページを分け、優先度の高いページから重点的に取り組むことが重要です。
特に、CVに直結する入力フォームなどがあるページにおいて離脱率が高いと、ユーザーをゴールに誘導できていないことになるので問題です。
また、離脱率や直帰率が高く滞在時間が短いと、ユーザーのニーズとコンテンツがマッチしていない可能性があるので、改善する必要があります。
このように、離脱率の改善に取り掛かる際は、まずは業績へのインパクトが大きいページを洗い出し、そのようなページから優先的に取り組むのが大切です。
Googleアナリティクスでの確認方法
自分のサイトの離脱率を確認する方法として、Googleアナリティクスを活用しましょう。
Googleアナリティクスを活用することで、ユーザがサイトをどのように見ているか把握できます。
定期的にチェックすることで、サイトの問題点を発見することができ、より効果的な対応につながります。
引用:https://keywordmap.jp/academy/exit-rate/#i-4
サイト全体の離脱率をチェックするには、「行動」から「概要」をクリックしましょう。
デフォルトでは、ページビューとなっているので、、こちらを離脱率に変更することで、自分のサイトの離脱率をチェックできます。
各ページの離脱率をチェックするには、「行動」から「サイトコンテンツ」、「すべてのページ」をクリックしましょう。
このように、Googleアナリティクスを使えば、どのページの離脱率が高い
のか簡単に把握できます。
このようなデータを活用して、Webサイトの改善優先度をつけましょう。
離脱率を改善させるための8つのポイント
ここでは、離脱率を改善させるポイントを8つに分けて具体的に紹介していきます。
内部リンクを設置する
内部リンクが充実していなければ、ユーザーがコンテンツを読了した時に次に何を読めばよいのか、どのような行動に移れば良いかが分からないため、離脱につながってしまいます。
せっかくユーザーへ情報を提供したのに、外部サイトで予約や購入といったアクションをさせてしまうのは、大きな機会損失です。
内部リンクを充実させれば、読了時やコンテンツの途中であっても、ユーザーが知りたい情報のありかを示すことができます。
このようにサイト内の回遊を促すことで、離脱率改善が見込まれ、CVにもつながりやすくなるでしょう。
CTAを強化する
CTAとは「Call To Action」の略で、Webサイト上で訪問者を目的のページへ導き、何らかの行動を促すコンテンツのことです。
例えば、資料請求や商品の購入、会員登録などを促す際に、ユーザーがそのアクションにすぐにたどり着けるようなボタンを設置すると良いでしょう。
これをCTAボタンと呼び、次の行動への誘導や離脱の防止に効果的です。CTAボタンは、配色や配置、テキストといったポイントを意識し、魅力的かつサイトとの親和性を高めるような工夫が大切です。
CTAボタンについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓
コンテンツを追加する
コンテンツを追加する施策も重要です。離脱率が高い原因の1つとして、サイトコンテンツが不足しているというケースもあります。
ユーザーはサイトを気に入り、もっと別のコンテンツを読みたいと思っているのに、コンテンツがそのサイトになければ離脱してしまいます。
離脱を避けるためには、ユーザーが求めている情報を整理し、コンテンツを追加しましょう。さらにそのコンテンツへ誘導するように、適切な内部リンクやCTAボタンを配置すると効果的です。
ページの表示速度を上げる
ページの表示速度も離脱率を改善させるための大切なポイントです。ユーザーが次のコンテンツに移動したいと思っていても、ページの読み込みが遅ければ離脱の原因になってしまいます。
特に近年は通信環境が向上し、サイト閲覧にはスピードが求められています。ユーザーエクスペリエンス(UX)の観点からも、表示速度を高めてユーザーのストレスを取り除くことが大切です。
サーバー増強や余計なコンテンツを減らすといった施策で改善すると回遊率アップにつながり、CVR向上も期待できます。
EFO(エントリーフォーム最適化)を実施する
EFOとは「Entry Form Optimization(エントリーフォーム最適化)」の略称で、申込フォームや登録フォームなどにユーザーが入力する際の負担を軽減させる施策です。
「エントリーフォームの入力が面倒」というのは正直なユーザー心理であり、CVを妨げる要因でもあります。
ECサイトでは、訪問者が購入や資料請求、問い合わせに乗り気な状態だとしても、ゴール間近にある手続きが複雑・面倒だと離脱の原因になってしまいます。
エントリーフォームを簡素化する、入力補助機能などを搭載するといったEFO施策を行うと、離脱率の改善につながります。
EFOについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください↓
Web接客を強化する
Web接客とは、ユーザーがWeb上でスタッフと対面して商品説明や質問に対する返答を受けていると感じるような、質の高い接客を提供することです。
このWeb接客を強化することで、離脱率の改善にもつながります。Webサイトを訪問しているユーザーが離脱してしまう要因は数多くあり、離脱を防ぐには適切なタイミングで適切なコミュニケーションを行う必要があります。
例えば「ユーザーが購入を迷っているサインを確認したら、ポップアップにてクーポンを配布する」、「サイトからの離脱を察知したら、別コンテンツに誘導する」などの方法があります。
チャットボットを設置して、不明点を気軽かつスピーディに解消できるようにすることも効果的です。
Web接客について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓
継続的に効果検証を行う
ここまでさまざまな施策を紹介してきましたが、施策を実施するにあたっては継続的に効果検証を行うことが大切です。
離脱率を下げる施策を行う際は、ページごとの離脱率や、直帰率、LP(ランディングページ)への遷移率など、さまざまな関連KPIがあります。
施策を一過性のある取り組みでなく長期的な成果につなげるためには、「上記のどの指標に注目し、いつまでに、どの水準を目指すのか」を決めた上で取り組むことが欠かせません。
継続的に効果検証することで施策の精度が高まり、より良い成果につながるでしょう。
自社に合うツールを活用する
最後のポイントは、自社に合うツールを活用することです。離脱率の改善施策を行う際は、施策の実行以外にも、管理や効果測定、分析などにも多くのリソースを必要とします。
そこで、離脱率低下の施策に取り組む際は、施策の種類に応じてアクセス解析・分析ツールやヒートマップツールなど、ツールを活用することも重要です。
ツールを導入することで、管理が容易かつ効率的になり、分析も高精度化し、リソースを節約しながら効果改善を目指すことができるようになります。
離脱率の改善を支えるツール
離脱率の改善を支えるツールとして、アクセス解析・分析ツール、チャットボットがおすすめです。それぞれの特徴やメリットを解説していきます。
アクセス解析・分析ツール
アクセス解析ツール・アクセス分析ツールとは、ユーザー属性、利用環境、行動(PV数、滞在時間、流入経路など)、CV数などWebサイトのあらゆるデータを管理・分析するツールです。
代表的なツールとしては、「Google Analytics(グーグルアナリティクス)」や「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」などがあります。
これらのツールを駆使すれば、ページごとの離脱率、直帰率といった数値も計測可能で、施策の効果検証もスムーズです。
アクセス解析・分析ツールの効果的な活用方法としては、「どのページの離脱率が高いのか/低いのか」、「それまでどのようなページをたどってきたのか」を定量的・定性的に洗い出して施策前後で比較検証することです。
ツールを用いてページごとの傾向を分析することで問題点や課題が発見でき、離脱率改善のためのPDCAサイクルを回しやすくなります。
チャットボット
チャットボットとは、ロボットが人との会話をチャット形式で代替する自動会話プログラムです。
チャットボットでは、AI(人工知能)に過去の会話記録を学習させたり、事前にシナリオを登録したりすることで、人間が相手かのような自然な会話が実現します。
チャットボットをサイト内に設置すれば、ユーザーからの質問に対していつでも迅速に、的確な回答ができるようになります。
そのため、ユーザーはどのページからでも目的の情報を探しやすくなって離脱する可能性が低くなるのです。
チャットボットの導入によってユーザーの利便性が大幅に高まり、離脱率の低下以外にも顧客満足度やCVRがアップすることも期待できます。
チャットボットについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください↓
チャットボットを導入して離脱率を改善した事例
ひとつ前の見出しで、離脱率を改善するためのツールとしてチャットボットを紹介しました。
本見出しでは、実際にチャットボットを導入することで、離脱率を改善させた事例を3つ紹介します。
CVRが133%改善
ビズメイツ株式会社
導入の目的:会員登録数の増加
導入後の成果:全体のCVRが117%、スマートフォンからのCVRが133%改善
オンライン英会話レッスンを提供する「ビズメイツ」では、無料会員を増やすための効果的な施策を考えていました。
まずは無料会員登録を行なう、通常の入力フォームの最適化を行ったものの、離脱率はなかなか改善せず。
さらなる対策として導入したのが、チャットボットです。
サービスの仕組みをチャット形式でシンプルに伝えることで、ユーザーの理解を得ることができ、成果につながった事例です。
こちらの事例に関する詳細にご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓
資料請求率が162%上昇
株式会社RESEPTIONIST
導入の目的:資料請求数の増加
導入後の成果:資料請求率が162%上昇
クラウド受付システム「レセプショニスト」を提供する株式会社RECEPTIONISTは、資料請求数の増加を目的として、自社サイトにチャットボットを導入。
しかし導入した当初は、思うような効果が出ませんでした。
そこで改善策のひとつとして、チャットボット内にて資料の画像を見せて、ユーザーにイメージを持ってもらいやすくする施策を実施。
結果的に月間での資料請求数が歴代最高になるという成果を出しました。
ユーザーとの新たな双方向の対応チャネルとして、チャットボットが効果的に働いた事例と言えるでしょう。
こちらの事例に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
CVRが200%改善
株式会社レッドビジョン
導入の目的:カゴ落ちの改善、CVRの改善
導入後の成果:CVRが約200%改善
ヘアケアブランド「マイナチュレ」を販売する株式会社レッドビジョンでは、自社で運営する女性向けECサイトのカート内での離脱率が高いという悩みを抱えていました。
そこでチャットボットを導入し、チャット内で決済まで完結できるようにしたところ、CVRが約200%改善。
本事例に関する詳細にご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓
まとめ
この記事では、離脱率と直帰率の違いを説明したうえで、サイト運営における離脱率改善のポイントについてご紹介しました。
離脱率の改善はCV率アップにもつながります。ぜひ改善ポイントを参考に、自社サイトを振り返ってみてください。
しかし、実際、
チャットボットの導入効果はあるのだろうか…?
チャットボットの導入費用はいくらくらいだろうか…?
チャットボットを導入するときの注意点は…?
など、不透明な部分も多くあると思います。
まずは1社、調べてみるのはいかがでしょうか?
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