チャットボットの4つの種類とは?仕組みと選び方を解説

2021.01.15
#チャットボット

チャットボットは迅速で適切な回答を返すことで顧客体験を高め、CVRの向上にも貢献する優れたツールです。導入のメリットは非常に大きいですが、チャットボットにはさまざまな種類があるため、導入を検討する際は選び方で迷うこともあるでしょう。

本記事ではチャットボットの主な種類やメリット・デメリットを詳しく解説します。ぜひ本記事の内容を、チャットボット選びに役立ててください。

チャットボットとは?仕組みや分類方法

チャットボットとは質問にチャット形式で自動返答するシステムです。問い合わせに対してあらかじめ設定した内容を答える「シナリオ型」と、過去のデータを学習する「AI型」の2種類に大きく分類されます。

チャットボットの仕組み

「チャットボット」の語源は「chat」(会話)と「bot」(ロボット) の組み合わせです。2つの言葉が示すように、基本的な仕組みはユーザーの質問に対してロボットがテキストや音声などで自動的に回答するというものです。

会話形式でやりとりができるので、ユーザーは気楽かつ、楽に疑問を解決できます。

例えば、顧客からの問い合わせに対して人のオペレーターが対応する場合、待ち時間が発生したり、時間外で対応できなかったりすることあるでしょう。しかしチャットボットを使えば、いつでもすぐに回答できるので、これらの問題は解決されます。

また、事業者側にとっても返答を自動化できるので、業務負担の軽減や人件費の削減につながります。

チャットボットの分類方法

チャットボットには、主な分類方法が2つあり、導入する際はそれぞれの違いを知っておくと役立ちます。

1つ目の分類方法は、AI(人工知能)が搭載されているかどうかです。AIが搭載されているチャットボットは、あらかじめ用意されたデータに加えて過去の履歴を学習していき、FAQ(よくある質問)のように一問一答形式で回答します。

AI非搭載型は「シナリオ型」や「ルールベース型」と呼ばれ、事前に登録されたシナリオに沿って会話を行います。

2つ目の分類方法は、発揮する役割です。チャットボットの役割は、大きく分けてマーケティング支援と、問い合わせ対応があります。

マーケティング支援型は、例えばECサイトに設置することで、顧客を購入まで誘導することが可能です。問い合わせ対応型は、ユーザーからの質問に対する返答を行います。

以上2つの分類方法を組み合わせると、チャットボットの種類は以下の4つに分けられます。

  • シナリオ型(ルールベース型)×マーケティング支援型
  • シナリオ型(ルールベース型)×問い合わせ対応型
  • AI型(FAQ型)×マーケティング支援型
  • AI型(FAQ型)×問い合わせ対応型

チャットボットの4つの種類とそれぞれのメリット・デメリット

ここからは先述したチャットボットの4つの種類ごとに、それぞれの特徴やメリット・デメリット、用途を紹介します。

シナリオ型(ルールベース型)×マーケティング支援

まず、シナリオ型でマーケティングを支援するチャットボットの特徴やメリット・デメリット、ふさわしい用途について解説します。

特徴

シナリオ型とは、あらかじめ定められたシナリオに沿って回答する仕組みのチャットボットです。

AIを搭載していないため、臨機応変な対応はできず、「人工無能」や「人工無脳」と呼ばれることもあります。ユーザーからの質問に対して複数の選択肢を提示しながら、購入支援やCV誘導を行います。

メリット

1つ目のメリットは、導入時のシナリオ設計が比較的簡単な点です。典型的な質問と回答にもとづいてシナリオを作成することになりますが、シナリオ量が多くなければ導入時にそれほど多くの工数がかかりません。

2つ目は、典型的な疑問に対して定型回答を登録することで、CV誘導を自動化できる点です。

デメリット

デメリットは、登録しておいた質問内容から少しでも外れると、回答できなくなる点です。例えばユーザーからの「こんにちは」という問いかけに対する回答として「こんにちは」を登録しておくと仮定します。

その場合、ユーザーからの「こんにちは」には対応できますが、もしも「こんばんは」と入力された場合、そこで会話はストップしてしまいます。

そのため、踏み込んだ質問内容については、対応が難しくなる可能性があります。

用途

典型的な用途としては、単品通販サイトなど、質問内容や顧客行動がパターン化されているものに用いる方法が挙げられます。

申し込みフォームをボット化したり、「商品やサービスに興味はあるが、わざわざ問い合わせするほどではない」といった遠慮がちなユーザーに対して気軽な形でコンタクトしたりすることで、アクションのハードルを下げることができます。

シナリオ型(ルールベース型)×問い合わせ対応

次に、シナリオ型で問い合わせに対応するチャットボットの特徴やメリット・デメリット、用途を解説します。

特徴

このタイプのチャットボットは、シナリオに沿ってユーザーが知りたい情報や問い合わせたい内容を絞り込んでいくものです。

多くの場合、ユーザーからの質問に対して複数の選択肢を提示し、ユーザーが選んだ選択肢に応じてさらに別の選択肢を提示するという仕組みが採用されています。

メリット

このタイプのチャットボットは、問い合わせ対応を効率化・自動化できるというメリットがあります。

例えば、旅行サイトの予約や電化製品の取扱説明など、異なるユーザーから同じ質問が来ることの予想される分野については、定型回答を登録することで受け答えを自動化することが可能です。

また、単純なシナリオであれば修正も容易で、ユーザーにとってより利便性の高いシナリオに改善していくことができる点もメリットです。

そして、ユーザーにとっても、シナリオパターンに沿って目的の情報に簡単に辿り着けるというメリットがあります。

デメリット

このタイプのデメリットは、あらかじめシナリオを準備して、回答を登録する手間がある点です。特に大規模サイトにおいては、膨大なシナリオを作成する必要があります。

また、事前に設定したシナリオから外れる質問には、対応できない点もデメリットです。

用途

このタイプはカスタマーサービスや購入済み商品ページなど、質問項目がパターン化されているケースに最適です。具体的にはホテル予約、単品通販サイト、社内ヘルプデスクなどの問い合わせ対応に役立つでしょう。

AI型(FAQ型)・マーケティング支援

以下では、AI型でマーケテイングを支援するチャットボットの特徴やメリット・デメリット、用途について解説します。

特徴

このタイプのチャットボットは、過去のデータやユーザーの入力、行動履歴をAIが分析し、統計的に最適な回答や商品、サービスを自動で返します。

会話記録を蓄積して学習を繰り返し、ユーザーに合わせたレコメンドや回答を行うようになります。

メリット

メリットは、AIが自動判定することで、複雑かつ大量の情報の中から最適なレコメンド・回答をすることが可能な点です。

さらに、過去のデータが集まれば集まるほど精度が高まり、より適切なレコメンドができるようになります。

デメリット

デメリットは、導入初期などデータ不足の場合は精度が低く、すぐにCVRアップといった結果が出るとは限らない点です。

また、定期的なメンテナンスが必要になります。

これには、AIは自動で学習できるものの、人の手によるチューニング(調整)がないと回答の方向性がずれてしまう可能性があり、精度を高めるには大量のデータで学習させなければならないという事情があります。

さらに、シナリオ型に比べて導入費用が高額な点もデメリットと言えるでしょう。

用途

このタイプは、複雑なカスタマーサポートや大量の商品を扱うECサイトなど、大量かつ複雑な情報を扱うケースに最適です。

AI型(FAQ型)・問い合わせ対応

ここでは、AI型で問い合わせに対応するチャットボットの特徴やメリット・デメリット、用途について解説します。

特徴

このタイプは、過去のデータやユーザーの入力・行動履歴をAIが分析し、統計的に最適な回答を自動で選択する仕組みです。フリーテキストで入力された質問に対して、ピンポイントで最適な回答を行うという特徴があります。

メリット

このタイプのメリットは、ユーザーの質問や行動に対して、AIが自動判定することで複雑かつ広範な質問にも回答できる点です。

また、AI型なので、過去のデータが集まれば集まるほど精度が高まり、広範囲の質問内容に対してより適切な回答ができるようになります。その結果、カスタマーサービスの質が上がり顧客満足度アップにもつながるでしょう。

デメリット

デメリットは、精度を高めるには大量のデータが必要で、導入初期などデータ不足の場合は精度が低く顧客満足度が上がらない可能性もある点です。

また、マーケティング支援目的のタイプと同様、品質を保つためには定期的なメンテナンスを必要とします。

用途

このタイプは、大量かつ複雑な情報を扱うサイトには最適です。複雑なカスタマーサポートやWebサービスなどでも、データを蓄積して精度を高めていくことで、質の高い会話ができるようになります。

チャットボット選びで注目すべきポイント

事業者がこれからチャットボットを導入する際は、どのようなポイントを意識して選べば良いのでしょうか。ここでは2つのポイントを紹介します。

管理機能

チャットボットは、長期的に利用することを前提として導入するツールです。そこで注目しておきたいのが、管理機能が充実しているかどうか。

例えばシナリオ型の場合はシナリオ変更が容易であり、設問ごとのユーザーの反応が見られる機能が付いていると便利でしょう。

また、スケジュールやレコメンド機能といったカスタマイズ機能が付いているかどうかも注目したいポイントです。

その他、メール送信設定、CSVダウンロード、API連携といった付随機能も、社内業務の効率化を実現するためには欠かせません。

顧客体験

もう1つのポイントが顧客体験です。同じチャットボットでも、種類によってユーザーが使いやすいと感じるかどうかは異なります。成果を得るためには、快適な顧客体験を提供することが大切です。

例えば、離脱を防ぎ、CVRを高めるためには、入力のしやすさは欠かせない要素です。スマートフォンでの利用を想定しているなら、親指が届く範囲に入力欄を設置できると利便性が高まります。

また、入力補助機能や復元機能の有無もチェックしたいポイントになります。さらに、エントリーフォームに入力する際、無駄なページ遷移がないかどうかもチェックしておきましょう。

チャットボットの導入で成功するには?

事業者がチャットボットを導入して、成功するためのポイントを解説します。

用途・目的に合った種類を導入する

チャットボットを導入する際は、用途やゴールに合ったサービスを選ぶことが大切です。チャットボットの種類は非常に豊富です。例えば本記事で紹介した4つの種類だけでもそれぞれ機能、性能に大きな違いがあります。

チャットボットの役割にも、カスタマーサービスを強化するものと成約に結びつけるものに分かれます。チャットボットの導入で成功するには、自社が抱えている課題を整理したうえで、それに合うサービスを選ぶことが欠かせません。

費用対効果を意識する

チャットボットを導入する際は、費用対効果の見極めも大切です。チャットボットの費用は、初期費用やランニングコストで数万〜数十万円がかかる場合もあり、中には100万円を超えるサービスも存在します。

決して安い投資ではないため、費用については念入りに確認しておく必要があります。

費用について考える時、「安ければ良い」、「高ければ悪い」という考え方もありますが、重要なのはコストではなく費用と効果のバランスです。

チャットボットを導入することで、売上や利益も向上し、チャットボットの費用がまかなえるのであれば、それは良い投資といえます。

導入効果と費用をシミュレーションし、費用に見合った効果が出るのかを確認するようにしましょう。

まとめ

本記事ではチャットボットの種類を4つに分けて、特徴やメリット・デメリット、用途などを解説してきました。

チャットボットは、急速にAI技術が発展する中で大幅に性能が向上し、人件費の削減や業務効率化、CV率のアップなど、幅広い用途で普及しつつある段階です。

チャットボットを最大限活用するには、目的に合ったものを選び、費用対効果を検討することが大切です。

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