チャットボットの種類は?目的・会話の方法別に計4タイプを解説

さまざまな場面での活用が進んでいるチャットボット。

ただ、それらのチャットボットは解決する課題や機能などに応じて種類を整理することができます。

ということで本記事では、
・チャットボットの種類の分け方
・各種類のチャットボットの特徴
・チャットボット導入の際の注意点

を中心に解説します。

いますぐにチャットボットの分類方法の見出しについて読みたい方はこちらから。

チャットボットの導入に少し興味があるが、実際、
チャットボットにはどのような種類があるのどろうか…?
チャットボットの導入費用はいくらくらいだろうか…?
チャットボットの導入効果はあるのだろうか…?

など、不透明な部分も多くあると思います。

まずは1社、調べてみるのはいかがでしょうか?

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体験しながらチャットボットを簡単におさらい

チャットボットとはユーザーからの質問に対して、チャット形式で自動返答するプログラムです。

世界初のチャットボットは、いまから約50年前にアメリカの大学で開発されました。

それ以来、チャットボットは進化を続け、いまでは日常生活やニュースで見かけたり聞いたりする機会も多くなったのではないでしょうか。

実際、Googleトレンドを確認してみると、チャットボットの注目度が高まっている様子をうかがえます。

画像引用:Google トレンド

本見出しでは実際にチャットボットも触ってもらいながら、チャットボットのおさらいをしていただければと思います。

もっと徹底的にチャットボットのことを0から知りたいという方は、こちらの記事をご覧ください↓

右下の青いバナーにご注目

それでは実際にチャットボットを触りながら、チャットボットに対する理解を深めていきましょう。

まずは、本ページの右下にある青いバナーは分かりますか?(スマートフォンの方は下画面全体に「お問い合わせはこちら!」のバナーがあると思います)

そちらの青いバナーをクリックすると、アイコンの中の女性が話しかけているような画面が出てくると思います。

これがチャットボットです。

次はチャットボット内に出ている質問に何問か答えてみましょう。

安心してください。

チャットボット画面の上のあたりに「あと◯問」という表示が出ていると思いますが、これが0問になるでは問い合わせが完了しないので、気づいたら誤って問い合わせしまっていたということは起こりません。

何問か質問に答えていくと、どんどん新しい質問が出てきて、スムーズに会話が進んでいく感覚を味わっていただけるのではないかなと思います。

このようにして、快適なコミュニケーションを行なうことができるのは、チャットボットの特長のひとつです。

チャットボット導入のメリット

先ほどの見出しにてチャットボットのスムーズな会話体験をしていただけたかなと思うのですが、他にはチャットボットの導入によって企業はどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。

主なメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

・快適なコミュニケーションによってユーザーの満足度を上げられる。
・24時間365日稼働できる。
・会話データを用いてユーザーのニーズや困っていることを分析できる。
・柔軟に色や文言、チャット内のコンテンツをカスタマイズできる。
・人間の業務を代替することでコスト削減を実現できる。
・スムーズな入力体験で、CVR(コンバージョン率)やLTV(顧客生涯価値)などを最大化できる。

なにかひとつでも、自社の課題に当てはまるものや近いものはありましたか?

次の見出し以降では、これらのメリットも踏まえつつ、具体的にチャットボットの種類について解説していきます。

その前にチャットボットのメリットについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓

解決できる課題別にチャットボットを2種類に分類

ではここからはチャットボットの種類について解説していきます。

チャットボットの分類方法にはいくつかの観点がありますが、本見出しではまず「チャットボットを活用して解決できる課題」の観点で2種類に分類します。

現在、チャットボットはビジネスの様々な場面で用いられていますが、その用途は大きく2種類に分けることができます。

1つ目が「問い合わせ対応」、そして2つ目が「マーケティング支援」です。

問い合わせ対応型

チャットボットの導入によって解決できる課題の1つ目は「問い合わせ対応型」です。

「社内からなのか or 顧客からなのか」という対応相手はひとまず脇に置いておき、これまで人が担っていた、ユーザーからのなんらかの問い合わせを代替するチャットボットは全て、この「問い合わせ対応型」に分類できます。

そして「問い合わせ対応型」のチャットボットは、主に3つの利点があります。

対応コストの削減

これまで人が担っていた業務をチャットボットで代替することによって、対応コストの削減をすることができます。

これまで同じような質問にその都度、人が電話やメールなどで対応していた手間も、チャットボットであれば瞬時に自動で応答することが可能です。

また、業務そのものに必要なコストだけでなく、担当社員間同士の引き継ぎコストや新しいメンバーが加入したときの教育コストなども、チャットボットであればデータを蓄積することができるので、削減することができます。

(短期的な)顧客満足度の向上

人による電話やメールの対応の場合、多くの企業では基本的には「対応可能な時間」が定められており、深夜や土日などは対応不可としている企業も少なくありません。

しかしチャットボットであれば24時間365日、稼働しています。

また、対応可能な時間帯であっても、一気に問い合わせが殺到するとなかなか電話がつながらなかったり、メールの返信がなかったりするケースもありますが、チャットボットであれば即時に対応をすることが可能です。

(中長期的な)顧客満足度の向上

チャットボットであれば文字として顧客とのやり取りの記録が残るので、後からも見返しやすく、今後のサービス内容の改善に生かしやすいです。

どういう内容で顧客は困っていることが多いのか、どういったサービスを求めているのかを、データとして可視化することによって、企業や部署によっては属人的になりがちな顧客対応の質を、底上げすることができます。

マーケティング支援型

チャットボットの導入によって解決できる2つ目の課題は「マーケティング支援型」です。

1つ目の「問い合わせ対応型」が「コスト削減」を主な目的としたタイプのチャットボットであるのに対し、こちらの「マーケティング支援型」は主に企業の「売り上げ向上」を目的としたチャットボットと言えます。

それでは、このこの「マーケティング支援型」のチャットボットは、どのようにして売り上げの向上に寄与するのでしょうか。

大きく分けて3つの方法があります。

Webサイト/LPからのCVR向上

1つ目は自社のWebサイトやLPにチャットボットを設置して、CVRの向上を図るやり方です。

これまでの一般的な情報の入力フォームに追加、もしくは代替する形でチャットボットを設置することによって、顧客との新たな接点として機能します。

一問一答形式のストレスが少ないフォーム画面、画像やイラストなども駆使した訴求内容の視覚化などによって、CVRの向上に貢献します。

潜在顧客の育成

2つ目はチャットボットを通じて顧客との双方向なコミュニケーションを実現することにより、潜在層の顧客の熱量を高めることができます。

具体的には顧客の属性や会話データなどに応じて、顧客それぞれに合わせたサービスや情報を提供したり、チャットボットという気軽なコミュニケーションツールを活用することで、継続的に顧客と接点を持つことが可能です。

結果的に顧客のサービスに対する理解が深まり、熱量の高まりにつながります。

既存顧客のロイヤリティ向上

3つ目は既存顧客のロイヤリティ向上で、一度商品を購入したりサービスを導入したりしていただいた顧客と、定期的なコミュニケーションを図ることにより、既存顧客のロイヤリティ向上に貢献することが可能です。

例えば、新商品や別プランの案内によるアップセル・クロスセルの実施や、企業やサービスのキャラクターをチャットボットのアイコンとして活用することで、愛着が増加してLTVの向上といった効果を期待できます。

導入目的それぞれに応じたチャットボット各社の比較を行ないたい方は、下記の記事もご参考にしてください↓

会話の方法でチャットボットを2種類に分類する

チャットボットの種類を見極める有効な要素の2つ目は、「会話の方法」です。

具体的には「AI型(FAQ型)」と「シナリオ型(ルールベース型)」の2種類が存在します。

それでは、「AI型(FAQ型)」と「シナリオ型(ルールベース型)」それぞれの特徴について見ていきましょう。

AI型(FAQ型)

1つ目はAI型、別名でFAQ型やログ型のチャットボットと呼ばれることもあります。

AI型のメリットとデメリットは以下の通りです。

AI型のメリット

AIを活用してユーザーからの質問に答えたり、会話をしたり、それぞれのユーザーに合った商品を推薦したりするなどの高度な対応をすることが可能です。

AIを活用することによって、実現できることの幅は広がりますが、その工数や金額に見合った効果を出せるのか、そもそも自社の解決したい課題に対してAIは必要なのかどうか、事前に確認しましょう。

AI型のデメリット

しかし、デメリットとして、導入金額が高くなったり、導入までの期間が長くなったりしてしまう場合があります。

また、導入の際にAIに読み込ませる大量の会話データや購入データを準備したり、運用開始後もチャットボットの活用状況を分析しながら精度を高める改善をしたりするなどの、高い技術力が求められます。

「AI」と一言で言っても自然言語処理の目的でAIを活用するのか、購入データを分析して、各ユーザーに合った商品をおすすめするために機械学習を用いるのかなど、様々な使い方があります。

AIが必要だと判断した場合には、具体的に「どの箇所でAIを活用するのか」まで検討するようにしてください。

シナリオ型

逆に、AIを活用しない場合は、事前にユーザーに対していくつかの選択肢を提示したり、入力項目を指定したりすることで、コミュニケーションを成立させます。

これらの会話の仕方によってユーザーをコミュニケーションをとるチャットボットを「シナリオ型」や「ルールベース型」と呼びます。

シナリオ型のメリットとデメリットは以下の通りです。

シナリオ型のメリット

導入の際の工数や金額が小さくなったり、導入までの期間を短縮できたりするなどのメリットがあります。

毎回コミュニケーションのパターンが一定の場合や、すでにユーザーに入力してもらいたい情報が決まっている場合などは、シナリオ型の方が相性が良い可能性が高いです。

ただ、シナリオ型のチャットボットであっても、導入後のメンテナンスは必ず必要なので、導入後に運用を担当できる人が社内のリソースとしてあるかどうかは、シナリオ型のチャットボットを導入する際も、事前に確認しておきましょう。

シナリオ型のデメリット

AI型と比べると定型的なコミュニケーションになります。

しかし、毎回コミュニケーションのパターンが一定の場合や、すでにユーザーに入力してもらいたい情報が決まっている場合などは、シナリオ型の方が相性が良い可能性が高いです。

AIを使うとチャットボットではどんなことができるようになるの?

先ほどの見出しにて、チャットボットの中には、AI機能が搭載されているものと搭載されていないもの(「シナリオ型」や「人工無脳型」などと呼ばれます)の両方が存在することを紹介しました。

「チャットボットとAIを使えば、なんか全部勝手にいい感じに動いてくれそう」という、ざっくりとしたイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

本見出しでは、チャットボットの中でAIを活用すると、(現時点では)具体的にどんなことが可能になるのか、2つの主な用途について解説します。

ユーザーの入力した内容を読み取る

1つ目は、ユーザーが入力した内容をAIによって読み取るという活用方法です。「自然言語処理」と呼ばれることもあります。

例えばAIを用いずに「このキーワードを入力したらこの返答をする」と決めたチャットボットの場合、その特定のキーワードを入力したときしかチャットボットが反応しません。

つまり、「料金」と入力された場合に「1,500円です」と事前に設定していた場合、ユーザーが「料金」と入力した場合にしか、料金に関する返答をできないのです。

しかし、もしAIを活用して表記の揺れに対応した場合、「価格」や「値段」といった、入力している単語は異なるものの、ユーザーの求めている情報が共通しているものに関して、的確に反応して「1,500円です」といった返答が可能になります。

ユーザーの意図したものや適性に合わせて柔軟にシナリオを変更

AIを活用していない、「シナリオ型」のチャットボットの場合、事前に綿密なシナリオを設計して、ユーザーの回答内容に応じて決められた通りの分岐をします。

しかしAIを活用すれば、ユーザーの入力した内容に応じて、そのユーザーに合った最適な選択肢を提示したり、最適な商品をオススメしたりすることも可能です。

これらの提示やオススメする精度などは、ユーザーとのコミュニケーションを通じてデータが蓄積されればされるほど、精度が高まっていきます。

シナリオ型のチャットボットを仕組み別に3種類に分ける

先ほどは「会話の展開」の観点でチャットボットを「AI型」と「シナリオ型」の2種類に分類しました。

本見出しでは、「シナリオ型」のチャットボットをさらに「動く仕組み」の観点で3種類に分類して解説していきます。

その3種類とは、

・選択肢型
・辞書型
・選択肢&辞書型

です。

選択肢型

シナリオ型チャットボット1つ目の仕組みは、「選択肢型」です。

チャットボット側からユーザーに対していくつか選択肢を提示して、その答えに応じて次の質問や項目に進むという仕組みです。

回答内容に応じたシナリオ内の分岐を準備するという工数は必要ですが、ユーザーからの表記揺れやテキスト内容の読み取りなどには対応する必要がないので、その分の事前準備やメンテナンスの負担が小さくなります。

一方で、ユーザーは選択肢の中にあるものからしか選べないため、ユーザー自身の知りたい情報に素早くたどり着けなかったり、入力したい内容を入力できない場合などがあるので、注意が必要です。

辞書型

シナリオ型チャットボット2つ目の仕組みは「辞書型」です。

事前に「キーワード」と「回答」をセットで準備してチャットボットに読み込ませておき、用意しておいたキーワードに合致する言葉をユーザーが入力すれば、それに合った回答が提示されます。

用意しておくキーワードが多ければ多いほど対応できる幅は広くなりますが、対応しようとすればするほど工数がかさむ点と、登録していないキーワードが入力された際に、うまく対応できなことががある点が注意です。

選択肢型&辞書型

シナリオ型チャットボット3つ目の種類は、質問内容や項目に応じて、「選択肢型」と「辞書型」の両方を使い分けるタイプのチャットボットです。

選択肢の提示で十分にユーザーの知りたい内容や入力したい内容を満たせる場合は選択肢型で対応し、より細かい入力内容が必要な場合に辞書型で対応するといった使い分けなどができます。

チャットボット4種類のそれぞれの活用場面

それでは、それぞれの分類要素の特徴を理解したところで、各タイプのチャットボットの活用場面について解説していきます。

ただ、それぞれの分類の境界はゆるやかな場合もあるので、あくまでも目安として捉えてください。

シナリオ型×マーケティング支援

まず「シナリオ型×マーケティング支援」タイプのチャットボットは、事前にシナリオで「名前」や「住所」、「年齢」などのユーザーに入力してほしい項目を設計して活用します。

従来の入力フォームや購入フォームは煩雑で数多くのユーザーが途中で離脱してしまっているという課題に対して、快適な入力体験を提供するチャットボットを活用することで解決することが目的です。

ECサイトの商品購入ページや、不動産やBtoBサイトの資料請求ページ、人材や教育業界の会員登録ページなどで主に導入されています。

シナリオ型×問い合わせ対応

次の「シナリオ型×問い合わせ対応」タイプのチャットボットは、事前にシナリオでユーザーからの問い合わせが多い内容を準備して対応することによって活用します。

選択肢としてユーザーの問い合わせたい内容を絞り込んだり、特定の言葉をユーザーが入力したら、それに反応して対応する情報を提供したりして対応します。

例えば「問い合わせ内容は以下のどれですか?」と聞いて「料金」、「サービスの特徴」、「営業時間」などの選択肢を提示したり、「予約」とユーザーが入力したらそれに対して予約状況を知らせたり、カレンダーを提示したりするといった具合です。

様々な業界で幅広く使われていますが、それだけでなく、社内からの問い合わせに労務や総務担当の代わりに答えるといった活用の仕方もあります。

チャットボットとFAQシステムとの違いについては、下記の記事をご覧ください↓

AI型・マーケティング支援

AIを搭載したマーケティング支援型のチャットボットでは、自然言語処理によってユーザーからの入力内容を理解したり、これまでの購入データをもとに、その人に合った商品を提示したりするなどの活用方法があります。

また、ユーザーのサイトでの滞在時間や行動などをAIによって分析して、最適なタイミングで商品の提示をするなどの使い方もあります。

AI型・問い合わせ対応

最後はAIを搭載した問い合わせ対応型のチャットボットで、主にはユーザーがフリーテキストで入力した内容に対してAIを用いて最適な回答をするという活用の仕方ができます。

全ての内容をAIを用いてチャットボット内で完結できるのが理想のひとつではありますが、現時点での精度としては、複雑な内容になった場合は有人対応に切り替えたり、該当する内容が記述されているFAQページに誘導を促すといった組み合わせ方をしている企業もあります。

チャットボットにどこまでの役割を任せるのかという設計は、事前にしておくことが重要です。

種類別チャットボットの導入事例

それではこの見出しでは、ここまで解説してきた4種類のチャットボットそれぞれの実例について解説します。

チャットボットは、具体的にどのようにしてどんな課題を解決しているのでしょうか。

CVRが200%改善(シナリオ型×マーケティング支援)

株式会社レッドビジョン

画像引用:https://redvision.jp/

企業の課題:カゴ落ち
導入の目的:カゴ落ちの改善、CVRの改善
導入後の成果:CVRが約200%改善

ヘアケアブランド「マイナチュレ」を展開する株式会社レッドビジョンでは、ユーザーが購入フォーム途中で離脱してしまう「カゴ落ち」に悩んでいました。

他のEFO(入力フォーム最適化)ツールやLPO(ランディングページ最適化)ツールを試すものの、なかなか目立った効果を出せず。

そんななか、起死回生の一手としてチャットボットを導入。

結果的に、導入前と比べてCVRが200%も改善するという大きな成果へとつながりました。

チャットボットでの快適な購入体験がCVRの向上につながった、ひとつの事例と言えるでしょう。

こちらの事例の詳細は下記からご覧ください↓

問い合わせ総数を20%削減(シナリオ型×問い合わせ対応)

株式会社マクロミル

画像引用:https://www.macromill.com/

企業の課題:同じような問い合わせが多い
導入の目的:業務効率化
導入後の成果:問い合わせ総数を20%削減

マーケティングリサーチ事業などを展開する株式会社マクロミルは、異なるユーザーからの同じような問い合わせを効率化できないかと考えていました。

そこで導入したのが、チャットボット。

これまでのデータをもとに数の多かった問い合わせを定型化して、チャットボットで対応できるようにしました。

結果的に、これまで有人のモニターサポート窓口が対応していた問い合わせの一部をチャットボットで代替することに成功。

結果的に問い合わせ総数を前年比で20%削減するという効果を出しました。

(事例参照:https://www.chatdealer.jp/case/interview_macromill/

商品の申し込み件数が0→60件以上に(AI型×マーケティング支援)

NTTコムオンライン・マーケティング・ソリューション株式会社

画像引用:https://www.nttcoms.com/

企業の課題:コンテンツの提示の仕方やページの見せ方が最適でない
導入の目的:顧客満足度の向上
導入後の成果:商品申し込み件数が増加

ポイントメディアサイト「Potra(ポトラ)」を運営しているNTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションでは、スマートフォンに最適なコンテンツの提示の仕方やページの見せ方ができていないという課題を抱えていました。

そこでスマートフォンユーザーの満足度を高めるため、チャットボットを導入。

チャットボットを通じて、個々のユーザーに合わせた商品紹介などを行ない、元々0件だったスマートフォンからの商品申し込み件数が60件以上にまで増加するという効果につながりました。

(事例参照:https://first-contact.jp/blog/interview/nttcom/

業務効率が1.5倍に(AI型×問い合わせ対応)

株式会社レアジョブ

画像引用:https://www.rarejob.co.jp/

企業の課題:カスタマーサポートの人員不足
導入の目的:サービス改善、業務効率化
導入後の成果:業務効率が1.5倍に

オンライン英会話事業「レアジョブ英会話」を展開する株式会社レアジョブでは、ユーザーの増加に伴って、問い合わせの数も増加するという課題を抱えていました。

そこで、問い合わせの一部を代替するため、チャットボットを導入。

最初は約50件の質問と回答の組み合わせを準備し、運用開始後もこまめなメンテナンスを続けた結果、これまで増え続けていたお問い合わせの対応の一部をチャットボットに代替することに成功。

業務効率が1.5倍になる効果を出しました。

(事例参照:https://karakuri.ai/cases/rarejob

チャットボットの導入事例について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓

チャットボットの導入が自社課題の解決に向いていない可能性のある場合

ここまで「チャットボットによって解決できる課題」や「会話の仕方」などによる分類方法や、実際の導入事例を読んできて、ひとつもピンと来る課題のなかった方、またこれから述べるポイントに当てはまるものがある方は、もしかするとチャットボットの導入が自社の課題解決に適していない可能性があります。

その課題は本当にチャットボットの導入が向いているのか、再度確認してみてください。

毎度異なる問い合わせ内容や入力内容のサービスを運営している場合

AIが日進月歩の発達を続けているものの、人間と同じレベルでのコミュニケーションを行なうことのハードルは、まだまだ高いです。

同じような問い合わせ内容や入力内容であればチャットボットで代替することができますが、毎度異なったり複雑だったりする場合、チャットボットにその役割を任せるのは難しいかもしれません。

チャットボットが向いているのは、例えば不動産で毎度「エリア」や「家賃」などの同じ問い合わせ内容だったり、ECで商品を購入する際に「名前」や「住所」など毎度同じ内容を入力したりする場合です。

チャットボットの導入業界について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓

そもそもPVや問い合わせ数が少ない

チャットボットの導入が適していない2つ目のケースは、そもそもサイトのPV(=閲覧数)や問い合わせ数が少ない場合です。

上記で解説したように、(現状では)チャットボットは同じ内容のやり取りを繰り返すことが得意です。

つまり、同じパターンのコミュニケーションを繰り返せば繰り返すほど、チャットボットの費用対効果は高まります。

そこでそもそものPV数や問い合わせ数が少ないと、チャットボットの効果を発揮しにくくなるのです。

また、これまで蓄積された問い合わせのデータが少ないと、チャットボットにてシナリオを作成する際に、精度の高いチャットボットを構築することが難しくなります。

どれくらいのPVや問い合わせ数があれば費用対効果を高めることができるのかというのは、チャットボット提供各社の料金やAIの精度によって異なるので、比較時に確認してみてください。

チャットボットの導入がうまくいかないケースについて、より詳細を知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓

チャットボット選びで確認すべき4つのポイント

事業者がこれからチャットボットを導入する際は、どのようなポイントを意識して選べば良いのでしょうか。

ここではおさらいも兼ねてチャットボット選ぶで際に確認すべき4箇所について解説します。

これらの項目を比較することによって、自社に合ったチャットボットをより見つけやすくなります。

自社の課題を解決できる種類のチャットボットか

まずはその会社のチャットボットの種類が、自社の解決したい課題に適しているかどうかを確認しましょう。

「チャットボット」と一言で言っても、提供するベンダーによって解決できる課題が異なります。

AI機能搭載の有無

これによって、先ほど解説した「料金」はもちろん、チャットボットに期待する役割の範囲や導入までの期間などが大きく変わってきます。

AI機能が搭載されているものであれば、多くのケースで料金が高くなったり、導入までの期間が長くなったりするなどの注意点があります。

しかしその分、顧客からの様々な種類の問い合わせに対応できたり、顧客の状態それぞれに合わせた柔軟なコミュニケーションが可能になったりします。

自社が導入する際に、チャットボットにどこまでの役割を求めるのかを検討したうえで、「AIが使われているのかどうか」も確認しましょう。

料金

これは導入を検討している方すべてが、気になる項目ではないでしょうか。

「料金」と一言で言っても、初期費用や月額費用、またそもそも月額費用は固定なのか成果報酬型なのかなど、タイプは様々です。

実際に導入を検討するときは、その機能や目的などに応じて料金が大きく変わってくるので、事前に自社の課題やそれに必要な機能などを整理しておきましょう。

下記に参考として、各種類の料金相場を紹介します。

ただ、あくまでも相場なので、正確な金額やチャットボット各社のホームページを閲覧したり、問い合わせたりして、確認してください。

・シナリオ型×マーケティング支援型→初期費用:数万〜50万、月額費用:1万〜数百万円
・シナリオ型×問い合わせ対応型→初期費用:0〜10万、月額費用:1万〜20万円
・AI型×マーケティング支援型→初期費用:5万〜50万、月額費用:無料〜数百万円
・AI型×問い合わせ対応型→初期費用:10万〜100万、月額費用:20万〜100万円

AI型とシナリオ型の料金をまとめると以下のようになります。

チャットボットの料金について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓


また、料金含めたチャットボット各社の比較結果を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓

導入後のサポートの充実度

チャットボットは、導入すれば放置しておいても勝手に効果が出るというツールではありません。

まずは自社の既存システムに組み込むところから、運用開始後はチャットボット内でのデータを基にした分析・改善が必要不可欠となります。

しかし、それを自社内だけで完結させようとすると、担当者の時間がなかなか確保できなかったり、改善のノウハウがなかったりするなどの問題点が発生します。

その際、導入したチャットボットを提供するベンダー企業のカスタマーサクセス、あるいはカスタマーサポート担当の方が、どれほど手厚くサポートしてくれるかが重要です。

例えば、チャットボット内に構築するシナリオひとつをとっても、それだけユーザーの満足度や売り上げの向上の度合いに大きな影響を与えます。

チャットボットのシナリオ設計について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓

ついつい料金や機能などに目が行きがちですが、導入後のサポート体制も合わせてチェックすることをおすすめします。

これらの比較ポイントを踏まえた上で、チャットボット各社の比較を行ないたい方は、こちらの記事をご覧ください↓

チャットボットの導入で成功するために必要な4つのコツは?

本見出しでは、事業者がチャットボットを導入して、成功するためのポイントを解説します。

まず、チャットボットのリリースに至るまでには、大まかに以下のようなステップが必要です。

1.チャットボット導入目的の明確化
2.目的に合ったチャットボットサービスを比較検討
3.チャットボット選定
4.社内の担当者に対話に必要な情報をヒアリング
5.ヒアリングを基にチャットのシナリオ構築・情報登録
6.チャットボット運用の環境構築
7.テスト運用
8.テスト運用の結果を基にシナリオや環境をブラッシュアップ
9.運用開始

チャットボットが成果を最大限に発揮するためには、導入前や後に気を付けるべきポイントが3つあります。

用途・目的に合った種類を導入する

チャットボットを導入する際は、用途やゴールに合ったサービスを選ぶことが大切です。チャットボットの種類は非常に豊富です。例えば本記事で紹介した4つの種類だけでもそれぞれ機能、性能に大きな違いがあります。

チャットボットの役割にも、カスタマーサービスを強化するものと成約に結びつけるものに分かれます。チャットボットの導入で成功するには、自社が抱えている課題を整理したうえで、それに合うサービスを選ぶことが欠かせません。

費用対効果を意識する

チャットボットを導入する際は、費用対効果の見極めも大切です。チャットボットの費用は、初期費用やランニングコストで数万〜数十万円がかかる場合もあり、中には100万円を超えるサービスも存在します。

決して安い投資ではないため、費用については念入りに確認しておく必要があります。

費用について考える時、「安ければ良い」、「高ければ悪い」という考え方もありますが、重要なのはコストではなく費用と効果のバランスです。

チャットボットを導入することで、売上や利益も向上し、チャットボットの費用がまかなえるのであれば、それは良い投資といえます。

導入効果と費用をシミュレーションし、費用に見合った効果が出るのかを確認するようにしましょう。

チャットボットの運用を担当する人が社内にいるか

繰り返しになりますが、チャットボットは導入して終わりではありません。

導入後、データや使用履歴などを確認しながら改善を行なっていく必要があります。

もちろん、チャットボット提供会社のカスタマーサクセスからの支援はしてもらえることが多いですが、提供会社によって支援の程度にばらつきがあります。

そして、最終的にはやはり導入した企業がどれだけその運用にリソースを割くことができるかどうかが、導入成功の鍵を握るのです。

導入後にチャットボットベンダーとの窓口になったり、設置後の改善に十分な時間と工数を割くことのできる担当者が社内にいるかどうか、確認してください。

チャットボットに任せる範囲を明確にする

チャットボットはまだまだ発展途上なツールであり、時代とともにできることや精度は向上していますが、まだまだできないことが多いのも事実です。

「チャットボットで業務を代替する」と一言で言っても、全ての問い合わせ対応をチャットボットに任せるのか、一部だけを任せてそれ以外は有人で対応するのかなど、あらかじめ整理しておきましょう。

また、これらの線引きを社内で統一しておくことによって、導入準備や運用が始まった際に「チャットボット入れたのにここまでしかやってくれないの!?」という認識の齟齬を防ぐことができます。

自社の課題に合ったチャットボットの導入を

本記事ではチャットボットの種類を4つに分けて、特徴や用途、料金相場などを解説してきました。

チャットボットは、急速にAI技術が発展する中で大幅に性能が向上し、人件費の削減や業務効率化、CV率のアップなど、幅広い用途で普及しつつある段階です。

チャットボットを最大限活用するには、目的に合ったものを選び、費用対効果を検討することが大切です。

これらの内容を踏まえたうえで、チャットボット各社の比較を実施したい方は、こちらの記事をご覧ください↓
【2021】チャットボット21社を徹底比較|料金・AIの有無別に解説

チャットボットの導入に少し興味があるが、実際、
チャットボットの導入効果はあるのだろうか…?
チャットボットの導入費用はいくらくらいだろうか…?
チャットボットはどのような手順で導入するのだろうか…?

など、不透明な部分も多くあると思います。

まずは1社、調べてみるのはいかがでしょうか?

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