FAQとチャットボットの違いは?4つの相違点と使い分け方解説

2021.02.05
#チャットボット

チャットボットとFAQシステムの共通点

チャットボットとFAQシステムは、どちらもユーザーの問い合わせやリクエストに答えるツールです。仕組みが似ているため、いくつか共通点もあります。

ここではそれらを3つの共通点と4つの相違点にまとめて、詳しく解説します。

顧客対応業務の負担を軽減させる

チャットボットやFAQシステムは、ユーザーからの問い合わせや質問に答える機能を持っており、導入すると問い合わせ対応業務の負担軽減につながります。

通販サイトやメーカー、サービス業など、顧客や取引先から膨大な数の問い合わせを受ける企業は多く、メールやコールセンター、窓口などで人手で対応している場合、業務負担は少なくありません。

そこでチャットボットやFAQシステムを導入すると、問い合わせ対応の効率化・自動化が可能になり、カスタマーサポートの負担軽減につながります。

顧客満足度の向上につながる

チャットボットやFAQシステムは、顧客満足度の向上にも役立つと注目されています。ユーザーが企業に問い合わせる時は、なるべく早く、かつ正確な回答を得たいと思うものです。

しかし、人手で対応する場合、混雑している時はオペレーターにつながりにくく順番待ちになってしまったり、土日夜間など対応不可能な時間帯があったりするなどの課題があります。

その反面、チャットボットやFAQシステムは無休で稼働するため、顧客を待たせることなく必要な情報を提供することが可能です。その結果、顧客満足度の向上につながります。

近年普及が進んでいる

チャットボットやFAQシステムは、近年導入する企業が増え、普及が進んでいる段階です。チャットボットやFAQシステムはどちらもAI(人工知能)が取り入れられることが増えており、機械学習によって精度が向上しています。

そのため、ユーザーからの質問が一字一句正確なものでなくても、ニュアンスや前後の会話、過去ログの分析結果などによってユーザーの意図を読み取る技術も向上しています。

AI技術を取り入れたサービスであれば日々学習して進化するため、人間にも引けを取らない精度に近づきつつある状況です。

こういった技術の進歩に伴って、チャットボットやFAQシステムはますます多くの企業で活用の場が広がってきています。

チャットボットとFAQシステムの4つの違い

チャットボットとFAQシステムは、どちらもユーザーの質問や疑問に答えるためのツールですが、回答のスピード、回答の表示内容、操作性、対応可能なFAQの量といった点では違いがあります。

ここではこれら4つについて、順番に解説します。

回答のスピード

FAQシステムは、日常的な「よくある質問」とその回答をデータ化して管理し、効率的に回答する仕組みです。

サイト内にシステムが埋め込まれており、ユーザーは検索機能によって回答にたどり着けますが、検索ワードが曖昧だと適切な回答にたどり着きにくいという特徴があります。

一方で、チャットボットは選択肢をユーザーに提示したり、入力内容からある程度予測してピンポイントで知りたい情報を返したりするため、スピーディでより効率的に回答することが可能です。

回答の表示内容

FAQシステムは、回答結果に複数の候補が表示され、ユーザーが回答を選ぶため多少手間がかかります。

チャットボットにも選択肢を提示するタイプもありますが、AIが搭載されているチャットボットであれば過去の会話履歴を学習してピンポイントで最適な返答をすることが可能です。

ユーザーの手間を最小限にし、より会話に近い形で回答を表示させたいなら、チャットボットの利用がおすすめです。

操作性

FAQシステムは、ユーザーが検索することが前提になっています。検索にヒットした一覧情報の中から、知りたい情報を選んでもらうという操作方法です。

一方、チャットボットは、なじみのあるメッセンジャーアプリのように、チャット形式で気軽な会話をしながら答えに導きます。言葉のニュアンスから意図を読み取ってくれるので、やりとりもスムーズです。

ユーザーにとっては、まるで画面の向こうの担当者と会話をしているかのような感覚で、簡単に答えを得ることができます。

FAQの量

FAQシステムは、表示する情報量が多くても、ヒットするものを一覧化することでユーザーが情報を探すことができます。

ただし、ヒットした情報が多い場合は、ユーザーがさらにその中から求めている情報を選択しなければなりません。

一方、チャットボットは、大まかな選択肢を提示したり、ピンポイントで最適な回答を返したりすることで、やりとりがシンプルになります。

ユーザーの手間が省けて時間の短縮にもなるので、単品リピート通販を行うECサイトなどでは、離脱率低下やCVRアップといった効果に役立つでしょう。

FAQシステムの特徴とメリット・デメリット

ここからはFAQシステムの特徴と、メリット、デメリットを紹介していきます。自社サイトの問い合わせ対応について、検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

概要

FAQシステムとは、FAQ(よくある質問)を効率的に管理・分析・運用するためのシステムです。サイト内にFAQシステムを設置することで、ユーザーはメールや電話などの手段を用いなくても、サイト内で疑問を解決することができます。

メリット

FAQシステムのメリットは、業務の効率化、顧客満足度の向上、AI導入による利便性向上などが挙げられます。

事業者側はFAQシステムを取り入れることで、いままでは人手で行っていた問い合わせ対応などの、カスタマーサポート業務の負担を軽減できます。

システムは人間と異なり24時間年中無休で稼働できるので、ユーザーはいつでもスピーディに回答が得られるようになっており、顧客満足度の向上にもつながります。

近年はAIが導入されているシステムも普及しており、情報検索の精度が上がっていることで、使いやすさも向上してきています。

デメリット

FAQシステムのデメリットとしては、検索することが前提のシステムなので、ユーザーが適切なキーワードを入力して必要な情報を探すという手間がかかる点です。

また、検索でヒットして表示される情報量が多い場合、ユーザーはさらにその中から自力で必要な情報を選択する必要があるので、使い勝手が悪くなる場合もあります。

また、FAQが増えるにつれて事業者側も管理・メンテナンスが必要になるので、導入を検討する際は長期的な視点を持つことが望ましいでしょう。

チャットボットの特徴とメリット・デメリット

ユーザーの操作も簡単で、カスタマサポートの代用にも適していると企業から注目されているのがチャットボットです。ここでは、チャットボットの特徴とメリット、デメリットを紹介していきます。

概要

チャットボットとは、ユーザーが入力したテキストや選択した選択肢に応じて文章・選択肢などで自動返答するシステムです。

チャットボットは、会話(chat)をするロボット(bot)が由来になっており、文字通り会話形式でロボットがユーザーの質問に回答する仕組みです。

メリット

チャットボットを導入するメリットとしては、ロボットがチャット形式でユーザーの問い合わせに対応することで、ユーザーは気軽に問い合わせができ、さらに問い合わせてからスピーディに回答が得られるため、満足度が向上することです。

また、事業者側は有人で行っていた問い合わせ対応に対する、業務の負担軽減が可能です。

さらにAI搭載型のチャットボットであれば、高い精度で最適な商品・サービスをレコメンドをすることができ、CVR(コンバージョン率)の向上にもつながります。

デメリット

チャットボットを導入するデメリットとしては、精度を高めるには大量のデータが必要な点です。データが集まっていない場合は精度が低く、顧客満足度が上がらない可能性もあります。

また、チャットボットの品質を保つためには、継続的にメンテナンスを行う必要があるため、保守性という観点も意識しつつ長期的な費用対効果を見極める必要があります。

AI型のチャットボットは、性能が高い反面、利用料金がかさむタイプもあるので、自社にはどのようなタイプが適しているかをよく確認しましょう。

チャットボットとFAQのどちらを使うべきか

チャットボットとFAQはどちらもユーザーの問い合わせに対して自動で回答するシステムです。共通点も多いので、どちらを導入するか迷う事業者も少なくありません。

その判断の基準としては、サイトで用いるシナリオ量と利用シーンに応じて選ぶというやり方があります。

シナリオ量

チャットボットとFAQシステムのどちらを使うか見極めるポイントの1つは、「シナリオがどれくらいの量なのか」を整理することです。

シナリオ量が少ない場合はチャットボットでも対応可能ですが、300件以上という膨大な量になるとFAQシステムが便利です。

チャットボットについては、シナリオ量やFAQ量が50件未満と少ない場合は、AI非搭載型のチャットボットでも管理はできます。

シナリオ量やFAQ量が50~300件の場合は、AI搭載型のチャットボットで対応可能です。

ただし、FAQが300件以上など膨大な量になると、非常に多岐にわたる質問が来ることが予想されるため、会話形式のチャットボットでは最適な回答をピンポイントで回答するのが難しいことがあります。

一方、FAQシステムは大量の情報の中から、関連する情報をピックアップして一覧化して提示できるので、仮にFAQが膨大であっても対応可能です。

ユーザーにとってはピンポイントでもっとも欲しい情報にたどり着けるわけではありませんが、回答候補が一覧化されていることで、情報が多い場合であっても必要な情報を見つけやすいという利点があります。

利用シーン

チャットボットとFAQシステムには、それぞれにふさわしい利用シーンがあります。チャットボットは気軽なコミュニケーションによって顧客との関係構築ができ、FAQはテレフォンオペレーターなどを介さない問題解決サポートという位置付けで、自社サイトに合う方を選ぶのが適しています。

チャットボットは、会話形式で気軽なコミュニケーションを実現できることが大きな特徴です。この特徴を活かし、気軽かつスピーディに問い合わせ対応をし、顧客満足度向上やリードにつなげられるという効果が期待できます。

一方、FAQシステムは大量の情報を整理できるので、製品の故障・返品や使い方の調査、規約の確認など、問題解決に適しています。

複数のサービスや製品を取り扱っている場合、機械的に回答が欲しい場合などはこちらが適しているでしょう。

チャットボットとFAQシステムの両者を同時に使う

ここまでは「シナリオ量」と「利用シーン」という2つの基準をもとに、問い合わせ対応としてどちらのシステムを使うべきかに関する解説をしてきました。

しかし、場合によってはチャットボットとFAQシステム、両方を活用するという方法もあります。

それによって、膨大な量のシナリオを扱いながらも、チャットボットによって検索性を高め、ユーザーにとって利便性の高いシステムを提供することも可能です。

次の見出しでは、チャットボットとFAQシステムを連携させる方法について解説します。

チャットボットとFAQを連携させる方法

企業によっては、FAQシステムをすでに利用しているものの、チャットボットの方が自社に合うかもしれないと感じており、変更しようか検討していることもあるでしょう。

そのような場合、すでにあるFAQをもとにチャットボットを機能させる方法が役立ちます。ここでは、チャットボットとFAQを連携させる方法について解説します。

FAQをチャットボットのシナリオとして使用する

チャットボットの利用にはシナリオ設定が必要です。すでに整理されたFAQがある、もしくはこれからFAQを整理できるようであれば、FAQに沿ってシナリオを設計し、それにもとづいてチャットボットを機能させる方法があります。

ある程度FAQの情報が整理されていれば、初めてチャットボットを導入する場合であっても比較的スムーズに進められるでしょう。

例えば「製品が故障した」という問いに対して「返品」、「修理依頼」、「部品取り寄せ」など複数の選択肢を提示することで、ユーザーの求める答えに誘導することができます。

FAQシステムとチャットボットを連携する

上記では、チャットボット用に新たにシナリオ設計する方法を紹介しましたが、既存のFAQシステムがある場合、そのシステムにチャットボットを追加もしくは連携することで運用が開始できます。

通常、チャットボットを導入する場合は新たにシナリオを設計しなければなりませんが、既存のFAQシステムがあれば、追加または連携することでシナリオ作りの手間が省けるので、導入時の負担が削減されます。

まとめ

この記事では、チャットボットとFAQシステムの特徴やそれぞれのメリットとデメリット、システムの使い分け方法などをご紹介してきました。

両者とも共通点がありますが、得意とする分野が異なるので、自社のシナリオ量や利用シーンといった判断基準をもとに、自社にはどちらが適しているのか検討してみてください。

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