チャットボットの導入には、問い合わせの対応にかかる工数を削減できたり、CVRやLTVをアップしたりできるなどのメリットがあります。
しかしその一方で、導入後にうまく活用できなかった、そもそも導入に至れなかった、という失敗事例も少なくありません。
そこで本記事では、
・チャットボット導入の失敗例
・チャットボットの成功事例
・チャットボット導入を成功させるためのポイント
を中心に解説します。
ぜひ、チャットボット導入の失敗例と成功例をふまえたうえで、自社の課題解決にチャットボットが適しているかどうかご確認ください。
いますぐにチャットボットの失敗例について知りたい方はこちらから。
チャットボットの導入効果はあるのだろうか…?
チャットボットの導入費用はいくらくらいだろうか…?
チャットボットはどのような手順で導入するのだろうか…?
など、不透明な部分も多くあると思います。
まずは1社、調べてみるのはいかがでしょうか?
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目次
そもそもチャットボットって?実際に触りながらおさらいしよう
チャットボットとは「会話(チャット)」と「ロボット」を組み合わせた言葉で、人間の代わりにユーザーや顧客とのコミュニケーションを自動で行うプログラムを指します。
最初に誕生したのはいまから約50年前の1966年ですが、その後はAI(人工知能)の開発とともに進展を遂げ、人間の使う自然言語に対しても柔軟な対応をできるようになりつつあります。
ただ、近年はAIを搭載していない、いわゆる「人工無脳」タイプのチャットボットも性能の向上が進んでおり、その用途は年々拡大の一途を辿っているのが現状です。
Googleトレンドの人気度の動向を確認しても、チャットボットに対する注目度の高まりは確認することができます。
チャットボットの概要に関して、この分量だと少し物足りないなという方は、下記の記事も参考にしてください↓
実際にチャットボットを触ってみよう
チャットボットに関する概略を踏まえたところで、それでは実際にチャットボットを触ってみましょう!
右下にある丸く囲まれた女性の顔と「お問い合わせはこちら!」の文言はご覧になれますか?
(スマートフォンの方は丸いアイコンのみがあると思います)
女性の顔の箇所、「お問い合わせはこちら!」の文言の箇所、どちらかをクリックすると、アイコンの女性との会話が始まったような画面になると思います。
これがチャットボットです。
ではここからは実際に、チャットボット内の質問にいくつか答えてみてください。
チャットボット画面の上のあたりに「あと◯問」という表示が出ていると思いますが、これが0問になるでは問い合わせが完了せず、誤って問い合わせてしまうことはないので、安心してください。
課題や会社名、名前など、質問に答えていくと、どんどん下から新しい項目が出てくる感覚を体験できると思います。
このようにして、一問一答の会話形式でスラスラとコミュニケーションを行なうことができるのが、チャットボットの大きな特長のひとつです。
チャットボットの導入メリット
では、チャットボットを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
チャットボットを活用することで得られる効果として以下のようなものが挙げられます。
・問い合わせ対応コストの削減
・顧客満足度の向上
・Webサイト/LPのCVR向上
・潜在顧客の育成
・既存顧客のロイヤリティ向上
チャットボットを解決できる課題別に分けると、大きく2つの種類があります。
そして、その種類によって得られる効果は異なります。
解決できる課題の観点でチャットボットを2種類に分ける
スラスラとした会話形式のコミュニケーションで、ユーザーの負担が少ないチャットボットの特長を生かして、現在様々な場面でチャットボットの導入が進んでいます。
市場の拡大と並行して、数多くの企業がチャットボットの開発に参入しており、興味を持った方や導入を検討している方の中には、混乱している方もいるかもしれません。
しかし、いま世の中で活用されているチャットボットは、解決できる課題の観点で見ると、たったの2種類に大別することが可能です。
1つ目が、お客様や社内からの問い合わせをチャットボットで全て、もしくは一部を代替することによって、業務の効率化を目指す「問い合わせ対応型」です。
そして2つ目が、CVR(コンバージョン率)やLTV(顧客生涯価値)などの改善によって売り上げの向上を図る「マーケティング支援型」です。
チャットボットの種類についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
チャットボット導入10個の失敗事例
それでは本記事の本題である、チャットボットの失敗例について見ていきましょう。
チャットボット導入の検討をする際は、これから解説する例を反面教師として、同じ轍を踏むことがないようにしていただけると幸いです。
自社の課題に合ったチャットボットではなかった
先ほど、チャットボットは解決できる課題の観点で「問い合わせ対応型」と「マーケティング支援型」の2種類に分けられると解説しました。
チャットボットへ求める役割によって、必要な機能や予算などが大きく変わってきます。
せっかくチャットボットを導入しても、自社の解決したい課題に対応していないタイプのチャットボットであれば、期待していた効果を発揮することが難しくなります。
まずは自社の課題を整理して、その上でのその課題に適したチャットボットはどれなのか、事前に確認しましょう。
チャットボット各社の比較検討を行ないたい方は、こちらの記事も参考にしてください↓
問い合わせで多い内容がチャットボットで代替できるものではなかった
それまで有人で行なっていた問い合わせ対応を効率化させるためにチャットボットを導入する企業は、数多くいます。
しかし、それまで多かった問い合わせの内容が「細かい仕様エラーに関するもの」や「複雑なシステムの設計要望」など、チャットボットで対応するには難しいものだった場合、チャットボットの導入による業務の効率化を図ることが難しくなります。
結果的にチャットボットで対応できなかった内容を有人での対応に切り替える回数が増えるなどすると、業務の効率化につながらないどころか、チャットボットと連携する工数が手間となって、むしろ業務負担が大きくなってしまう可能性もゼロではありません。
自社に多い問い合わせの内容はチャットボットで置き換えることが可能な、シンプルなものが多いのか、事前に確認しておくと良いでしょう。
質問と回答の組み合わせが多い場合、チャットボットでの対応よりもFAQシステムの構築をした方が、業務の効率化やユーザー満足度の向上につながることがあります。
チャットボットとFAQシステムとの比較に関しては、下記の記事も参考にしてください↓
そもそも問い合わせやPV数が少ない
そもそもサイトがあまり知られていない、PV(ページビュー)が少ない、サイト経由の問い合わせが少なかった、などの理由で導入が失敗した事例もあります。
(現状では)チャットボットは同じ内容のやり取りを繰り返すことが得意です。
つまり、同じパターンのコミュニケーションを繰り返せば繰り返すほど、チャットボットの費用対効果は高まります。
そこでそもそものPV数や問い合わせ数が少ないと、チャットボットの効果を発揮しにくくなるのです。
また、これまで蓄積された問い合わせのデータが少ないと、チャットボットにてシナリオを作成する際に、精度の高いチャットボットを構築することが難しくなります。
どれくらいのPVや問い合わせ数があれば費用対効果を高めることができるのかというのは、チャットボット提供各社の料金やAIの精度によって異なるので、比較時に確認してみてください。
経営層と現場とのチャットボットに対する認識のズレ
チャットボット構築時にはまず、想定質問とそれに対する回答を登録したり、どういったシナリオでユーザーを案内したりするかなどの設計が必要です。
現場はチャットボットに最初に登録する情報は「よくある質問」のような、限定的なもので良いと考える傾向があります。
一方で、経営者層は「自動化するのだから」と多くの情報を登録し、広い範囲で自動応答させたいと考えてしまいます。
リリースに向けては、この認識のズレをすり合わせていくことが必要です。
逆にここの乖離が大きいままだと、機能がてんこ盛りになって実装の難易度だけが上がってしまい、リリースすら難しくなってしまうこともあります。
チャットボットに登録する情報量は多ければ多いほど良いとは限りません。むしろ、登録した情報が多いほど回答の精度が下がってしまうこともあります。
経営者層に理解を求め、チャットボットへ最初に登録する情報はきちんと取捨選択しましょう。
そして運用をしながら繰り返しメンテナンスを行ない、徐々に情報量を増やしていくのがおすすめです。
電話での問い合わせが減らない
続いて紹介するのは、ユーザーのチャットボット利用率が上がらず、電話による問い合わせが減らなかった事例です。
電話による問い合わせが減らなかった理由は大きく2つ考えられます。ひとつは、チャットボットのメンテナンスが不十分であったこと、もうひとつはそもそもチャットボットへの導線がなかったことです。
チャットボットは、導入後のメンテナンスも重要です。データを見直して、登録している情報量や内容をアップデートを続ける必要があります。
改善を怠っていると、ユーザーはチャットボットの対応にストレスを感じ、利用自体を止めてしまうでしょう。
また、チャットボットは基本的にオンラインでの使用を想定しているため、まずは自社サイトや商品ページなどに訪問してもらう必要があります。
しかし、例えば高齢者の方でホームページから問い合わせたり、オンラインで商品を買ったりする習慣がなく、テレビやチラシなどにある電話番号にかけるやり方に慣れている場合、せっかくチャットボットを設置しても利用してもらえないこともあるのです。
オフラインからオンラインへの導線は、例えばチラシやパンフレットなどにQRコードを添付してチャットボットまで誘導する必要があるでしょう。
チャットボットの存在に気づかない・会話をスタートさせる方法が分からない
ただ、仮にチャットボットが設置されているページにユーザーが到達しても、チャットボットの存在に気付かなかったり、気づいても使い方が直感的に分からなかったりすると、結局ユーザーにチャットボットを活用してもらえず、導入が失敗に終わるケースもあります。
目立ちすぎて邪魔になるのは良くないですが、チャットボットの存在に気づいてもらえるようにバナーのサイズを大きくしたり、「問い合わせはこちらから」などの文言を明記したりするなどして、まずはチャットボットの存在に気づいてもらえるようにしましょう。
そしてユーザーが何か問い合わせたい、情報を入力したいと思ったタイミングで起動したら、どういった内容をどういった形式で入力すれば知りたい情報が得られるのか、購入が完了するのかなどを分かりやすく伝えましょう。
チャットボットであれば、画像やイラストなどをシナリオ内に差し込むことも可能です。
テキストでだけでなく、そういったビジュアル的訴求も駆使しながら、ユーザーの使いやすいチャットボットを作りましょう。
チャットボットのシナリオ設計に関してより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください↓
その一方で、チャットボット導入後すぐは効果が出なくても、改善を重ねることで効果を得ることができる場合もあります。
ユーザーにチャットボットの存在を気付かれず、導入当初は効果がでなかったのですが、バナー画像を目立つように大きく変えたことで、起動率を上げた事例があります。
詳細に興味がある方は、こちらの記事をご覧ください↓
回答精度が低い
チャットボットの回答精度が低いことも、失敗の理由のひとつです。
ユーザーはチャットボットにスムーズで的確な受け答えを求めています。しかし、回答精度が低いと、期待が満たされずストレスを感じてしまいます。当然、利用率も上がらず、導入効果も上がりません。
チャットボットに登録した情報量が少ないと、精度の低下につながります。同時に、情報量が多すぎても適切な回答を導くことができなくなり、精度が下がります。
チャットボットを活用する用途を絞り、その用途に応じた情報を登録すると良いでしょう。
また、導入前にはテストを繰り返して回答精度を確認することも重要です。回答精度が低い場合は、登録している情報量を見直し、精度の高い情報を出せるように調整します。
運用開始後も定期的にメンテナンスを行い、情報の質と量を見直しましょう。
チャットボットが回答できない質問が来た場合も想定し、何かあった場合は速やかに有人オペレーターへ切り替える仕組みを作っておく方法もあります。
運用担当者の不在
チャットボットを導入したものの、運用担当者が社内にいなかったため思うように活用ができずに失敗してしまった事例です。
チャットボットを運用するには、情報のメンテナンスが必要です。定期的にチャットボットに寄せられた質問とその回答内容をチェックして、より適切な回答ができるようにしていかなければいけません。
また、得られたデータを基にチャットボットの利用率を上げるにはどうすればよいかを分析する必要もあります。
チャットボットのシステムそのものの保守は、サービス提供会社に任せることもできるでしょう。しかし、こういった運用に関するメンテナンスは、自社に担当者を置く必要があります。
担当者不在のまま運用を始めてしまうと、せっかく設置したチャットボットの情報の更新が行われなくなり、回答の精度が下がり、そして利用率も下がるという悪循環が発生しかねません。
運用担当者を決めて、チャットボットを活用していきましょう。
その一方で、運用担当者がチャットボットのメンテナンスに多くの時間を割くことが難しい場合もあります。
導入後のサポートが手厚いサービスを使うことで、社内の担当者がチャットボットの運用に多くの時間をかけず、効果を出すことができる場合もあります。
こちらの事例を詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
導入準備に十分な時間をかけらなかった
チャットボットのリリースに至るまでのスケジューリングには余裕をもたせ、必要な日程をしっかり確保しましょう。
チャットボットのリリースに至るまでには、大まかに以下のようなステップが必要です。
1.チャットボット導入目的の明確化
2.目的に合ったチャットボットサービスを比較検討
3.チャットボット選定
4.社内の担当者に対話に必要な情報をヒアリング
5.ヒアリングを基にチャットのシナリオ構築・情報登録
6.チャットボット運用の環境構築
7.テスト運用
8.テスト運用の結果を基にシナリオや環境をブラッシュアップ
9.運用開始
この9つのステップは、同時進行する場合もあれば何回か戻って繰り返すケースもあります。特にテスト運用とブラッシュアップは、本格的な運用前に複数回繰り返すことも多いです。
一例では、以下のようなスケジュールでチャットボットの導入が進められます。
仕様書のすり合わせ、確認:2〜3週間
開発、シナリオの設計:2〜4週間
テストの実施:1〜2週間
この導入準備に十分な時間を確保できないと、自社とは相性の悪いチャットボットを選定してしまったり、回答精度の低いままリリースしたりすることにつながってしまいます。
十分な準備を整えた上でリリースを迎えることができるよう、無理のない導入のスケジュールを立てましょう。
投資対効果を可視化できなかった
ビジネスである以上、もちろんチャットボットの運用にも費用対効果が求められます。
本記事の冒頭の見出しにて、チャットボットは「問い合わせ対応型」か「マーケティング支援型」のいずれかに分類されると解説しました。
前者の「問い合わせ対応型」の場合、どれだけ業務の効率化やコスト削減につながっているかどうかが最も重要な判断材料ですが、効率化やコスト削減などの貢献は可視化しにくい側面もあります。
また、後者の「マーケティング支援型」に関しては、目的が「売り上げの向上」なので、比較的可視化しやすいです。
ただ、チャットボットでのコミュニケーションが直接的な購入や問い合わせ以外にも貢献していても、それらは可視化するのが難しかったり、中長期的な効果として数値に反映されるまで時間がかかったりします。
いずれのタイプにしても、チャットボットが企業活動に貢献している度合いを正確に測定できず、結局解約になってしまうケースもあるのです。
貢献度合いを正確に測定するにあたって、単なる購入数や問い合わせ数以外の指標を追加することで、単価のアップなどの観点からも効果を可視化することができます。
例えば、毎月「チャットボットを使って商品を購入していただいたお客様」と「カートの購入フォームを使ったお客様」の、注文完了後のアップセル率を比較することで、投資対効果を可視化できたという事例もあります。
詳細に興味がある方は、こちらの記事もご覧ください↓
チャットボットの費用に関してより詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください↓
チャットボット導入成功のための4つポイント
続いて、チャットボット導入を成功させるための4つのポイントを紹介します。失敗事例で紹介した要因と合わせて参考にしてください。
自社の課題に合ったチャットボットを導入する
まずは、自社の課題に合ったチャットボットを導入することが重要です。
まずは自社の課題を整理して、その上でその課題を解決するための手段としてチャットボットは適切なのか、そして適切なのであれば「問い合わせ対応型」と「マーケティング支援型」のどちらのチャットボットを導入すべきなのかを確認しましょう。
また、同じタイプのチャットボットでも、AI(人工知能)が搭載されているかどうかや、他のサービスとの連携の度合いなどが異なり、それによって費用も大きく変わってきます。
チャットボットの導入を検討する際には、タイプや機能、費用などの観点でそのチャットボットが自社に合っているかどうかに注意してください。
チャットボット各社の比較検討を行ないたい方は、ぜひこちらの記事をご覧ください↓
チャットボットに任せる範囲を明確にする
チャットボットはまだまだ発展途上なツールであり、時代とともにできることや精度は向上していますが、まだまだできないことが多いのも事実です。
「チャットボットで業務を代替する」と一言で言っても、全ての問い合わせ対応をチャットボットに任せるのか、一部だけを任せてそれ以外は有人で対応するのかなど、あらかじめ整理しておきましょう。
また、これらの線引きを社内で統一しておくことによって、導入準備や運用が始まった際に「チャットボット入れたのにここまでしかやってくれないの!?」という認識の齟齬を防ぐことができます。
社内担当者を設置する
担当者は必ず社内にも設置しましょう。
チャットボット提供企業の多くにもカスタマーサクセスやカスタマーサポートなどの部署があることは多いですが、いずれにしろそれらの人との窓口が必要です。
また、社内に担当者を配置することがスピーディかつ効果的な改善につながり、チャットボットの効果を発揮しやすくなります。
定期的にチャットボットの情報のメンテナンス、チャットボットの利用率の分析、改善案の提案を行えるような体制を整えましょう。
担当者を置く、運用サポート付きのチャットボットサービスを選ぶなどの対策はコストがかかります。
チャットボット導入成功のためにはある程度コストがかかることを理解し、効果的に運用していきましょう。
的確に運用ができているかどうかのKPIを定める
チャットボットの導入を成功させるポイントの1つ目として、先ほど「自社の課題に合ったチャットボットを導入することが重要」であると解説しました。
しかし、「問い合わせ対応」や「マーケティング支援」などの粒度では、運用の際のKPIとしてはまだ大ざっぱです。
問い合わせ対応であれば、「回答率」や「回答数」、「起動率」などを、マーケティング支援が目的であれば「CVR」や「CV数」、「CPA」などを、自社の課題に合わせて設定しましょう。
それらの数値を継続的に分析、改善することによって、チャットボットの導入が成功につながる可能性が大きく高まります。
チャットボットの5つの成功導入事例
チャットボット成功のためのポイントを解説した次は、実際にチャットボットを導入して効果をあげた企業の事例を見てみましょう。
各社、どのような課題を抱え、導入後はどういった運用を行ない、そして成果まで結びつけたのでしょうか。
歴代最高の資料請求数を記録
株式会社RECEPSIONIST
導入の目的:資料請求数の増加
導入後の成果:資料請求率が162%上昇
クラウド受付システム「RECEPSIONIST」を展開する株式会社RECEPSIONISTでは、自社サイトからの資料請求を増やしたいと考えていました。
資料請求数増加のため、課題として挙がったのが「資料請求フォームでの離脱数の高さ」。
様々なLPO(ランディングページ最適化)施策を講じるなかで、新たな施策として目を付けたのがチャットボットの設置です。
サイト訪問ユーザーとの新たな接点として導入されたチャットボットの効果もあり、結果として月間の資料請求数が歴代最高を記録。
また、既存の資料請求フォームと比較して、チャットボット経由の資料請求ユーザーの方が商談化率が8%も高いという数値が出ました。
チャットボットの導入が売り上げのアップに貢献している事例のひとつと言えるでしょう。
こちらの事例に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
CVRが200%改善!
株式会社レッドビジョン
導入の目的:カゴ落ちの改善、CVRの改善
導入後の成果:CVRが約200%改善
ヘアケアブランド「マイナチュレ」を展開する株式会社レッドビジョンでは、ユーザーが購入フォーム途中で離脱してしまう「カゴ落ち」に悩んでいました。
他のEFO(入力フォーム最適化)ツールやLPO(ランディングページ最適化)ツールを試すものの、なかなか目立った効果を出せず。
そんななか、起死回生の一手としてチャットボットを導入。
結果的に、導入前と比べてCVRが200%も改善するという大きな成果に。
チャットボットの提供企業と導入企業が二人三脚となって成果につなげた、ひとつの好事例と言えるでしょう。
こちらの事例の詳細は下記からご覧ください↓
顧客満足度の向上&業務の効率化
株式会社クロコス
導入の目的:CVRの改善
導入後の成果:CVRが140%改善
ハンド美容液「Siro jam(シロジャム)」を展開する株式会社クロコスは、商品LPからのCVRを高めるため、チャットボットを設置しました。
チャットボット内の設問項目の順番を変更したり、画像を活用したビジュアル訴求をしたりするなどの工夫によって、チャットボット導入後のCVRは140%改善。
チャットボット内で購入にあたって住所情報を入力するなかで、これまでカートシステムの都合で実装がかなわなかった「宅配ボックスへお届け」という選択肢を、チャットボット内で表示。
これまで数多くあった「宅配ボックスへお届けという選択肢を欲しい」というお客様からの要望に答えるだけでなく、これまでそういった問い合わせに個別対応していた企業側の対応工数の削減にもつながる、まさにWin-Winの結果となりました。
チャットボットでの柔軟なシナリオ設計によって顧客満足度の向上と業務の効率化につながった、ひとつの事例と言えるでしょう。
こちらの事例に関してさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
導入から半年で売り上げが10倍
株式会社ライブナビ
導入の目的:売上の上昇
導入後の成果:売上が10倍に
獣医師との共同開発を経たのち、満を持して犬のデンタルケア商品「ドクターワンデル」を販売し始めた株式会社ライブナビでしたが、当初は売れ行きが芳しくありませんでした。
しかし、商品ページにチャットボットを設置して、購入の際にそのチャットボットからの情報入力を促したところ、設置から半年で売り上げは10倍に。
こちらの事例の詳細はこちら↓
会員登録者数の増加
ビズメイツ株式会社
導入の目的:会員登録数の増加
導入後の成果:全体のCVRが117%、スマートフォンからのCVRが133%改善
オンラインの英会話サービス「ビズメイツ」を展開するビズメイツ株式会社では、どれだけ無料の会員登録数を増やせるかが、事業拡大の鍵のひとつでした。
そこで、自社のサービスにサイトに、新たな入力フォームとしてチャットボットを導入。
豊富な画像やイラストなどを用いてユーザーとコミュニケーションを図ることのできるチャットボットの特長を生かした事例と言えるでしょう。
こちらの事例に関して詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください↓
これらの事例を含むチャットボットの導入事例についてより詳しく知りたい方は、ぜひ下記の記事も参考にしてください↓
費用対効果を高めるチャットボットの種類別KPI
それでは実際にチャットボットを導入した際に、当初の目的に沿って運用されているかどうかを測定するKPIの参考をご紹介します。
これらの例と自社の解決したい課題を照らし合わせながら、的確なKPIを設定して、その数値を指標に改善運用を行なっていきましょう。
問い合わせ対応型チャットボットの3つのKPI例
まずは問い合わせ対応型のチャットボットを導入した際のKPIの例を解説します。
問い合わせ対応型チャットボットの主な目的は、業務の効率化やユーザー満足度の向上です。
チャットボットの起動回数・起動率
まずはそもそもチャットボットが使われようとしているのかどうかを測定しましょう。
この数値がPV数に対して極端に低い場合は、そもそもチャットボットの存在に気づいてもらえていない、チャットボットの設置ページが的確でない、起動の仕方がユーザーに伝わっていないなどの可能性があります。
問い合わせに対する回答数・回答率
次に、実際にチャットボットが起動してどれくらいの問い合わせに対応できているか、また問い合わせの数に対してどれくらいの割合をチャットボット内で完結できているかも確認することが大切です。
どれくらいの数の問い合わせに対応できているかどうかは、問い合わせ対応型チャットボットの費用対効果に直結するところなので、特に重視しましょう。
また、問い合わせの数に対してチャットボット内で完結できている割合が低く、有人対応に切り替わるケースなどが多いと、結果的に対応工数を増やしてしまうことにもつながりかねないので、注意してください。
これらはチャットボットの精度を向上させることが効果的な対策です。
ユーザーの満足度
チャットボットでの対応が終了したあと、「お客様の知りたかった項目は解決できましたか?」などの質問項目を提示して、チャットボットでの対応がどの程度ユーザーの満足度向上につながっているかを測定するやり方もあります。
業務の効率化やコスト削減の度合いなどは定量化しにくい側面もあるので、こういった定性に近い情報もデータとして可視化することによって、チャットボットの貢献度を測定しましょう。
マーケティング支援型チャットボットの3つのKPI例
それでは次に、マーケティング支援のチャットボットを導入した際のKPIの例を解説します。
マーケティング支援のチャットボットの主な目的は、CVRやLTVなどの向上による売り上げのアップです。
CVR(コンバージョン率)
そのため、チャットボットでのCVRは必ず測定しましょう。
ユーザーとの双方向で気軽なコミュニケーションを行えることがチャットボットの特長のひとつなので、チャットボットを導入することによって、どの程度ユーザーの情報入力ストレスを軽減して、資料請求や購入に結びついているのか、測定します。
CVRについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください↓
購入単価・継続率
これらの数値が向上することがLTVの向上に直結します。
チャットボットのシナリオ内でそのユーザーに合った別商材の提案もすることによって購入単価の増加につなげることができます。
また、チャットボット内でのコミュニケーションによってユーザーの商品理解が深まり、納得した状態で購入するので結果的に継続率を高めることも可能です。
継続率やLTVなどは瞬時に効果が出る指標ではないので、粘り強く運用していくことも意識してください。
ユーザーの離脱箇所
チャットボット内でのなんの項目、どの位置で離脱したのかを測定することによって改善につながり、それが結果的に上記のCVRやLTVの向上につながります。
どの項目の入力を面倒臭いと感じたのか、どこまでいって入力疲れしてしまったのかなどを、蓄積されたデータをもとに分析しましょう。
チャットボットの運用は、継続的な改善が成功の鍵を握っています。
チャットボット選びで確認すべき4つのポイント
チャットボットの導入に失敗しないためには、どのようなポイントを意識して選べば良いのでしょうか。
ここではチャットボット選ぶで際に確認すべき4箇所について解説します。
これらの項目を比較することによって、自社に合ったチャットボットをより見つけやすくなります。
自社の課題を解決できる種類のチャットボットか
まずはその会社のチャットボットの種類が、自社の解決したい課題に適しているかどうかを確認しましょう。
「チャットボット」と一言で言っても、提供するベンダーによって解決できる課題が異なります。
AI機能搭載の有無
これによって、先ほど解説した「料金」はもちろん、チャットボットに期待する役割の範囲や導入までの期間などが大きく変わってきます。
AI機能が搭載されているものであれば、多くのケースで料金が高くなったり、導入までの期間が長くなったりするなどの注意点があります。
しかしその分、顧客からの様々な種類の問い合わせに対応できたり、顧客の状態それぞれに合わせた柔軟なコミュニケーションが可能になったりします。
自社が導入する際に、チャットボットにどこまでの役割を求めるのかを検討したうえで、「AIが使われているのかどうか」も確認しましょう。
料金
これは導入を検討している方すべてが、気になる項目ではないでしょうか。
「料金」と一言で言っても、初期費用や月額費用、またそもそも月額費用は固定なのか成果報酬型なのかなど、タイプは様々です。
実際に導入を検討するときは、その機能や目的などに応じて料金が大きく変わってくるので、事前に自社の課題やそれに必要な機能などを整理しておきましょう。
下記に参考として、各種類の料金相場を紹介します。
ただ、あくまでも相場なので、正確な金額やチャットボット各社のホームページを閲覧したり、問い合わせたりして、確認してください。
・シナリオ型×マーケティング支援型→初期費用:数万〜50万、月額費用:1万〜数百万円
・シナリオ型×問い合わせ対応型→初期費用:0〜10万、月額費用:1万〜20万円
・AI型×マーケティング支援型→初期費用:5万〜50万、月額費用:無料〜数百万円
・AI型×問い合わせ対応型→初期費用:10万〜100万、月額費用:20万〜100万円
チャットボットの料金について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
また、料金含めたチャットボット各社の比較結果を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください↓
チャットボット導入を成功させるためにうまく活用しましょう
チャットボットの失敗例を10個、成功事例を5つ紹介しました。
チャットボットを導入し、効果的に運用していくためには、失敗の要因や成功のポイントを知ることは欠かせません。
導入目的・範囲を明確にした上で適切な情報を登録し、ユーザーが利用しやすい環境を整え、運用後のデータ分析やメンテナンスも忘れないことが重要です。
今回紹介した事例やポイントを参考に、適切なチャットボットを導入し、活用していきましょう。
成功ポイントを意識して運用していけば、チャットボットの導入によって効果の出る確率が一気に高まります。
これらの失敗や成功事例をふまえたうえで、チャットボット各社の比較検討にご興味のある方は、ぜひ下記の記事を参考にしてください↓